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【訃報】直木賞作家・伊藤桂一さんが死去

直木賞作家で詩人の伊藤桂一(いとう・けいいち)さんが10月29日午前4時20分、老衰のため神戸市灘区の老人ホームで死去されました。99歳。葬儀・告別式は近親者で行われました。喪主は妻の千代美(ちよみ)さん。お別れの会は12月6日午後2時から大津市馬場、義仲寺で。

伊藤桂一さんは、今の三重県四日市市生まれで、旧制中学校に通いながら創作活動を始めますが、1938年(昭和13年)に徴兵されて、終戦まで中国大陸で従軍しました。
終戦後、出版社の編集者を経て小説家として独立。1962年(昭和37年)には自らの従軍体験をもとに、中国の戦場における一兵士と小隊長の心の交流を書いた短編『螢の河』で直木賞を受賞しました。

戦場での人間性に焦点を当てた戦争文学で高い評価を受け、1983年(昭和58年)に刊行した『静かなノモンハン』で翌年、芸術選奨文部大臣賞と吉川英治文学賞を受賞しました。1985年(昭和60年)に紫綬褒章、2001年(平成13年)に日本芸術院賞・恩賜賞。日本芸術院会員。
1993年(平成5年)には、インパール作戦を題材にした『遥かなインパール』を刊行。時代小説も手がけています。
詩人としても数々の賞を受賞するなど活躍し、日本現代詩人会の会長も務めました。詩集に『竹の思想』『ある年の年頭の所感』など。

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