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安彦良和さんのルーツに迫る『原点 THE ORIGIN』が発売 展示会、トークショーなども開催

『機動戦士ガンダム』などのアニメーターとして知られる漫画家・安彦良和さんと、ジャーナリスト・斉藤光政さんによる『原点 THE ORIGIN――戦争を描く、人間を描く』が3月10日、岩波書店より発売されました。

 
安彦良和さんは、1947年に北海道で生まれ、弘前大学入学しますが、学生運動の結果、除籍に。上京後、虫プロでアニメーターになります。
フリーとなってから『機動戦士ガンダム』『巨神ゴーグ』等を生み出し、のち漫画家に転身。作品に『アリオン』『クルドの星』『ナムジ 大國主』『虹色のトロツキー』『王道の狗』『天の血脈』『ヤマトタケル』『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』などがあります。

安彦さんは小説も多数、執筆されています。・・・ちなみに、デビュー作『シアトル喧嘩エレジー』が今でも我が家にあります。挿画も安彦さんです。

 
その安彦良和さんの生い立ち、学生運動での経験、アニメ・マンガ界での出会いなど、安彦さんの「原点」に、東奥日報の記者で、軍事・防衛および歴史分野を専門とするジャーナリスト・斉藤光政さんが迫ります。

 
本書の発売を記念して、岩波書店では3月13日から17日まで展示会「『原点 THE ORIGIN』ができるまで」を開催します。

また、書泉グランデ、芳林堂書店でもサイン会やトークショーが行われます。
書泉グランデでは3月25日にサイン会を実施。イベント参加には応募抽選券が必要で、3月4日から3月18日までの応募期間内に書泉グランデ2階レジで、『原点 THE ORIGIN』を予約・購入した人に向けて配布されます。抽選結果は3月19日に当選者に電話で連絡され、書泉ホームページにも当選番号が掲示されます。

芳林堂書店高田馬場店では4月11日にトークショーとサイン会を行います。こちらの応募抽選券は3月11日から4月4日まで芳林堂書店 高田馬場店で本書を購入した人に配布。当選番号は4月5日に芳林堂書店ホームページおよび店頭にて発表されます。

 
【岩波書店 展示会】
●開催期間:3月13日(月)~17日(金)10:00~16:30 (※最終日のみ19:30まで開場)
●場所:岩波書店本館1Fロビー
    (東京都千代田区一ツ橋2-5-5 地図
●料金:無料
●展示内容:安彦氏の原画/本書表紙・扉カット/安彦氏の手書き原稿 etc…

 
【書泉グランデ 「原点 THE ORIGIN」発売記念 安彦良和サイン会】
●日時:3月25日(土) 14:00開始
●場所:書泉グランデ(神保町)2階特設コーナー
    (東京都千代田区神田神保町1-3-2)
●定員:50名(抽選)
●詳細:『原点 THE ORIGIN』発売記念 安彦良和先生サイン会 – 書泉/神保町・秋葉原

 
【芳林堂書店 「原点 THE ORIGIN」発売記念トーク&サイン会】
●日時:4月11日(火)19:00~21:00(開場18:30)
●場所:芳林堂書店 高田馬場店 8階イベントスペース
    (新宿区高田馬場 1-26-5 FIビル3・4・5F)
●定員:80名(抽選)
●詳細:芳林堂書店 | 安彦良和先生『原点 THE ORIGIN』(岩波書店刊)発売記念トーク&サイン会

 
なお、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』複製原画展も開催中です。書泉グランデでは3月10日から4月10日まで、芳林堂書店 高田馬場店では3月11日から4月30日までとなっています。

 

原点 THE ORIGIN
『機動戦士ガンダム』の生みの親の一人であり、『虹色のトロツキー』など歴史に材をとった作品を世に送ってきた漫画家安彦良和。戦い、殺し合ってしまう人間を、彼は、なぜ、どのように描いてきたのか。東奥日報記者・斉藤光政がその人生に迫り、ついに安彦本人も自らの「原点」を綴った! 生い立ち、学生運動、アニメ・マンガ界での出会いと模索……。作品世界のバックには、この人間観があった!

 
【目次】
・はじめに         安彦良和
・本書の成り立ちについて  斉藤光政

・第1章 冷戦の落とし子ガンダム
ある学習塾の風景─―『虹色のトロツキー』/ガンダム作家の“ルーツ”は津軽/人間くさい主人公たち─―『アリオン』/冷戦が生んだ終末観/ガンダムのテーマとは/ユーゴ内戦にショック/物語作家としての覚悟─―『ヴイナス戦記』/なぜ日本はまちがえたのか─―『王道の狗』/寄せる波、返す波/日中間に突き刺さる深いトゲ
《安彦良和 私の原点1》『ガンダム』と「戦争」・「日本」

・第2章 北辺の地の少年
独学から生まれた天才的タッチ/マンガ家へのあこがれ/“おもしろさ”へのこだわり/歴史教育のウソっぽさ/ベトナム戦争への疑問/マンガ家を断念し南へ
《安彦良和 私の原点2》オホーツクの地から――父のこと・生い立ちのこと

・第3章 弘前大学での“闘い”
党派への違和感/「ベトナムさん」との出会い/弘前大学全共闘の誕生/暴力学生とよばれて/一方的なアジ演説に反発
《安彦良和 私の原点3》弘前大学で、あのころ

・第4章 怒れる若者たち、その後
「わかりあえない」が出発点/東大安田講堂事件で仲間逮捕/いつも雨が降っていた/若者とマンガブーム/弘前大学本部占拠事件/そして逮捕/長き沈黙の正体/「山に入る」ことの意味
《安彦良和 私の原点4》すべての終わり。そこからの「始まり」

・第5章 サブカルチャーの波
アニメーションの世界へ/マッチラベル描きがルーツ/『宇宙戦艦ヤマト』への挑戦/宮崎駿という壁/青森から照射する日本─―『ナムジ』『神武』/日本動漫文化/オタクの功罪
《安彦良和 私の原点5》サブカルで、生きる

・第6章 世界をリアルに見る
アイランちゃんの衝撃/小林よしのりとの対談/国なき民の悲劇─―『クルドの星』/イスラム国と戦う少年兵/植民地支配を問う─―『天の血脈』/東アジア和解への道/アジアの盟主をめぐる争い/歴史を知らない若者たち/リアルを見つめているか
《安彦良和 私の原点6》ふたたび、「社会」を見つめて

・あとがき  安彦良和

・付録――安彦良和エッセイなどなど
 山の子・鉄人・横山さん――横山光輝『鉄人28号』解説
 ユーゴ・栄光と愚行と――坂口尚『石の花』解説
 『銀座』とぼく
 西田洋文氏に訊く――弘前大学全共闘の記憶と記録
 読んできた本、おすすめの本

・安彦良和作品リスト

 


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