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「太宰治の関連本」ランキング 没後70周年の6月19日「桜桃忌」に読み返したい太宰治の名作をhontoが発表

ハイブリッド型総合書店「honto(ホント)」は、hontoサービス実施店の丸善、ジュンク堂書店、文教堂とhontoサイトで購入された書籍や電子書籍の販売データをもとに集計した「太宰治の関連本ランキング」を発表しました。

 

『人間失格』が3タイトルランクインで販売数1位を獲得!

「太宰治の関連本ランキング」は、ハイブリッド型総合書店honto(丸善、ジュンク堂書店、文教堂とhontoサイトの本の通販ストア、電子書籍ストア)で販売されている書籍の中から「太宰治」をキーワードに、全性別・全年代における購買冊数のランキングを抽出したものです。集計期間は2017年6月1日~2018年5月31日。

 
【第1位】
『人間失格 改版 (新潮文庫)』

太宰作品の大定番。「恥の多い生涯を送って来ました。」で始まり、「もはや、自分は、完全に、人間で無くなりました。」と人間失格の断を下す男の手記。玉川上水での入水自殺を想起させるシーンなど、太宰の「遺書」ともいえる作品です。
著者:太宰治
出版社:新潮社

 
【第2位】
『人間失格 改版 (角川文庫)』

文豪のイメージをモデルに擬人化されたキャラクターが活躍するコミック『文豪ストレイドッグス』に登場する太宰治が表紙になったバージョン。はしがきで、幼年時代、学生時代、そして年齢不詳の三葉の男の写真について触れられていますが、その中から美貌の学生時代をモデルにしたのでしょう。
著者:太宰治
出版社:KADOKAWA

 
【第3位】
『斜陽 改版 (角川文庫)』

第2位に引き続き、『文豪ストレイドッグス』とのコラボカバー版がランクイン。敗戦後の急激な価値観の変化により上流階級の家族が破滅へ向かっていく姿を著し、「斜陽族」という当時の流行語の基になった作品です。これを機会に石原慎太郎の『太陽の季節』が発表された際には「太陽族」が流行語となりました。
著者:太宰治
出版社:KADOKAWA

 
4位:『走れメロス 改版 (新潮文庫)』/太宰治/新潮社

5位:『斜陽 改版 (新潮文庫)』/太宰治/新潮社

6位:『ヴィヨンの妻 改版 (新潮文庫)』/太宰治/新潮社

7位:『走れメロス くじけず、めげず、友のために走る!(10歳までに読みたい日本名作)』
/原作: 太宰治、文:楠章子 他/学研プラス

8位:『女生徒 改版 (角川文庫)』/太宰治/KADOKAWA

9位:『人間失格 (集英社文庫)』/太宰治/集英社

10位:『晩年 改版 (新潮文庫)』/太宰治/新潮社

 

今回のランキングについて

(honto広報担当の土佐勝彦さんが、今回のランキングについて解説)

「太宰治作品との出会いは国語の教科書や学校推薦図書が多かったのではないでしょうか。その中でも誰の記憶にも浮かぶ作品が『走れメロス』。友人のために命を賭けて走り続ける姿にグッとさせられたと思いますが、ある自由研究において数学的視点で「実は走っていない」という検証もされているところが「文学」と言えますね。

ランキングは、ピース又吉直樹さんが自分の物語だと感じた『人間失格』が第1位を獲得。ベスト10に出版社違いで3タイトルランクインしています。2位の角川文庫版は、命日の由来にもなった「桜桃」も収録されており、アニメ化もされた人気コミック『文豪ストレイドッグス』に登場するキャラクター「太宰治」が表紙、9位の集英社文庫版は『DEATH NOTE(デスノート)』の作画を担当する小畑健さんのイラストが表紙を飾っています。難しい印象を持たれ敬遠されがちな文学作品をジャケ買いを狙ってでもまずは手にしてもらおうという出版社の意気込みを感じます。

好短編を収録した作品もランクインしており、没後70年を経てなお後世に読み続けられている太宰治作品をあらためて読み返してみてはいかがでしょう。きっと以前に読んだ時とは違う新たな気付きがあるはずです。」

 

hontoブックツリーから太宰治にまつわるテーマを紹介!

■「気分はもう女流作家!?生き生きとした女性が主人公になった太宰治の小説」
ブックキュレーター:honto編集員

太宰治といえば『人間失格』や『走れメロス』など、男性の心情を描いた小説が有名ですが、女性が主人公の小説にはまた違った魅力があります。それらの小説の主な舞台は戦後で、その時代における人間のあり方や新しい可能性を提示したものばかりです。太宰ならではの暗い世界観のなかで、生命力あふれる女性が生き生きと描かれた小説を紹介します。
https://honto.jp/booktree/detail_00000481.html

 
■「太宰治をディープに知りたい!文豪の素顔と読み継がれる理由がわかる本」
ブックキュレーター:honto編集員

『火花』で芥川賞を受賞した又吉直樹さんも大ファンだという太宰治。アジア各国で全集が翻訳・刊行されるなど、彼の作品の人気は世界へ広がっています。度重なる自殺未遂や薬物依存で当時の文壇や世間を騒がせましたが、意外と明るい性格で話好きだったという証言もあります。若手作家に影響を与え続ける太宰の魅力を、ディープに解き明かせる本を紹介します。
https://honto.jp/booktree/detail_00002676.html

 
■「「初めての近代文学」にオススメ!明治~昭和初期に活躍した文豪の傑作小説」
ブックキュレーター:honto編集員

明治~昭和初期にかけては、後に「文豪」と呼ばれるようになる作家が何人も活躍していました。現代小説とは異なる言い回しや仮名遣いがあるので読みにくいところもあるかもしれませんが、内容はまったく古くさくなく、近代文学を初めて読む方の入門としてオススメです。当時の生活や風俗に興味がある方もぜひ読んでみてください。
https://honto.jp/booktree/detail_00000128.html

 

ハイブリッド型総合書店「honto(ホント)」について

ハイブリッド型総合書店 honto(ホント)は、リアル書店「丸善」「ジュンク堂書店」「文教堂」とネット書店「honto.jp」(通販ストア/電子書籍ストア)がひとつになった本のサービスです。各書店共通で貯めて・使えるポイントサービスや本好きのための様々なサービスを用意しています。

2018年6月現在、honto会員は約460万人、hontoサイトと共通で利用できるhontoポイントサービスは187店舗で展開しています。

 


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