本のページ

SINCE 1991

遠藤周作さんが『沈黙』を語る 新潮社が1966年の講演音源を無料公開

遠藤周作 『沈黙』 | 新潮社

現在公開中の映画『沈黙―サイレンス―』(マーティン・スコセッシ監督)の原作者である故・遠藤周作さんが著書『沈黙』について語った講演音源を、新潮社がウェブ上で無料公開しています。

 
『沈黙』は第2回(1966年) 谷崎潤一郎賞を受賞。
島原の乱が鎮圧されて間もないころ、キリシタン禁制の厳しい日本に潜入したポルトガル人司祭ロドリゴは、日本人信徒たちに加えられる残忍な拷問と悲惨な殉教のうめき声に接して苦悩し、ついに背教の淵に立たされます。
神の存在、背教の心理、西洋と日本の思想的断絶など、キリスト信仰の根源的な問題を衝き、「神の沈黙」という永遠の主題に切実な問いを投げかける長編です。

 
公開された音源は、『沈黙』が刊行された1966年の6月24日に東京・新宿の紀伊國屋ホールで行われた講演会「『沈黙』について」を録音したものです。

弱者にとって信仰とは何か? 神はなぜ苦しむ人間の前で何も言わないのか? キリスト教の世界に大きな衝撃を与えたこの作品の解題と日本人のキリスト教信仰について」(新潮社公式サイトより)語っています。

 
なお、公開期間は2017年3月末までとなっています。

 

 
ちなみに今回の音源は、定額制オーディオブックサービス「LisBo」でも聴くことができます。「LisBo」では、遠藤周作さんの他の講演「日本人とキリスト教」「日本が初めて西洋と出会った頃」「自分の知らぬ自分」も聴くことができます。

 
【関連】
遠藤周作 『沈黙』 | 新潮社
映画『沈黙‐サイレンス‐』公式サイト
遠藤周作文学館 | 長崎県長崎市東出津町
スマホやパソコンで「知を聴く」。LisBo(リスボ)

〔2017.02.05追記〕
新潮社 広報宣伝さんのツイート: "お問合せを受けたので一つご案内を。 #遠藤周作 の講演「『 #沈黙 』について」 は、文字に起したものが1月刊の単行本『人生の踏絵』に収録されています。他の講演も読めますので、ご興味をお持ちになった方はぜひ!

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です