北野勇作さん〈シリーズ百字劇場〉『かめたいむ』『交差点の天使』が刊行
『カメリ』『かめくん』でお馴染み 北野勇作さんによる「シリーズ百字劇場」より、『かめたいむ』と『交差点の天使』がネコノスより刊行されました。
この夏、100文字の魔法に触れてみませんか?
現代SF文学の先鋭、北野勇作がライフワークとして手がける「シリーズ百字劇場」より第4弾『かめたいむ』と第5弾『交差点の天使』が同時発売されました。100文字という限られた文字数でありながら、無限の広がりを感じさせる物語が詰まった2冊です。
<「シリーズ百字劇場」について>
「シリーズ百字劇場」は、小中学生でも楽しめるやさしい文章で書かれています。100文字あれば、すてきな世界も、奇妙な宇宙もつくりだすことのできるショートショートの奥深さ。子どもが初めて体験する「小説」としてもうってつけです。小学校の朝の読書や家庭での読み聞かせにも最適。
過去3作は、小学校での読書会や創作練習の教材としても利用されるなど、まさに、親子で一緒に楽しめるシリーズになっています。わずか100文字で構築される世界をぜひお楽しみください。
【シリーズ百字劇場】(文庫版 各208ページ)
第1弾『ありふれた金庫』
第2弾『納戸のスナイパー』
第3弾『ねこラジオ』
第4弾『かめたいむ』
第5弾『交差点の天使』
亀と人が紡ぎ出す世界の不思議『かめたいむ』
解説:長嶋有さん
装画:和田ラヂヲさん
『かめたいむ』では、北野さんが飼っている亀から生まれたユニークな物語が展開されます。100文字で描かれる物語は、詩のような美しさと深みを持ち、日常に隠れた奇跡を思い出させてくれます。物干し台から広がる亀の世界を通して、新たな視点を体験してください。
《飛行機雲のまっすぐさのために飛行機がある。夏の暑さを熱の流れと思う。コペルニクス的転回という言葉があるが、このシリーズの100字内でしばしばみられる転回は独自に「キタノ的」と呼びたくなる簡潔さ、心地よさがある。その心地よさは、たとえば亀をたゆまず飽かずにみていられる、感じていられる北野さんだけの胆力で生み出されているのだ。》
(解説より)
日常にこっそり潜む天使たちの物語『交差点の天使』
解説:サリngROCKさん
装画:和田ラヂヲさん
『交差点の天使』は、天使をテーマにした100文字のショートショート作品をまとめています。日常に溶け込んだ不思議な存在である天使たちの存在。私たちはその存在に気づこうとすれば気づけるはず。そんな存在に思いを馳せてみませんか。
《「不思議」は日常と一緒にある。私は、そうだったらいいなあと思いながら生きている。北野さんは、いいなあとかじゃなく、「そう」でしょ。って言ってのける。その力強さに心を揺さぶられて、北野さんの百字を読んでいると、たまに泣いてしまう。(中略)不思議は、きっと、いろんなところに現れる。でも多分、どこにでも現れるわけじゃない。多分不思議は、不思議を見つけるその人が、その不思議を納得できるところに現れる。》
(解説より)
著者プロフィール
現代SFの先鋭、北野勇作(きたの・ゆうさく)さんは、1962年生まれ、兵庫県出身。1992年、デビュー作『昔、火星のあった場所』で第4回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞、『天動説』で第1回桂雀三郎新作落語〈やぐら杯〉最優秀賞を受賞。2001年には『かめくん』で第22回日本SF大賞を受賞。
『どーなつ』『北野勇作どうぶつ図鑑』『どろんころんど』『きつねのつき』『カメリ』『レイコちゃんと蒲鉾工場』『クラゲの海に浮かぶ舟』『ちょっとこわいメモ』ほか著書多数。
ライフワークとも言える【ほぼ百字小説】は、Twitterで毎日発表され続けており、その数は5000を超えています。現代SF文学界で独自のポジションに立ち、現実と幻想が交錯する独自の世界観で読者を魅了し続けている先鋭です。
X(旧Twitter)の書籍紹介アカウント「ドクショと!」によるアンケート「河出文庫人気ランキング」では3作が上位に入る(「カメリ」:1位、「かめくん」:4位、「きつねのつき」:7位)など多くの読者に根強く支持されています。
★「ドクショと!」アンケート「河出文庫人気ランキング」:https://x.com/kusatu9/status/1821759056450850877
※アンケートは2019年に実施されたものです
かめたいむ (ネコノス文庫) 北野勇作 (著) 著者のライフワークとも言える【ほぼ百字小説】は、Twitterで毎日発表され続けており、その数は5000を超える。膨大な作品群から選り抜かれた200篇のショートショートを本作に収録。シリーズ百字劇場として、SFとして括られるタイプの作品を集めた『ありふれた金庫』、タヌキが登場する作品を集めた『納戸のスナイパー』、猫が登場する作品を集めた『ねこラジオ』の3作に続き、第4弾は「亀」が登場! 北野勇作によるマイクロノベル「シリーズ百字劇場」第四弾には亀が大集合。亀は亀として生物の時間を歩みながら、ときに人の時間を横切り、ときに世界の流れを止め、気づけば私たちを映す鏡になっている、のかも。 |
交差点の天使 (ネコノス文庫) 北野勇作 (著) 著者のライフワークとも言える【ほぼ百字小説】は、Twitterで毎日発表され続けており、その数は5000を超える。膨大な作品群から選り抜かれた200篇のショートショートを本作に収録。シリーズ百字劇場として、SFとして括られるタイプの作品を集めた『ありふれた金庫』、タヌキが登場する作品を集めた『納戸のスナイパー』、猫が登場する作品を集めた『ねこラジオ』の3作に続き、第4弾『かめたいむ』には「亀」、そして本作第5弾には「天使」が登場! たった百文字で描かれる小さな物語は、やがて重なり、響き合い、大きな世界のうねりを創り始める。マイクロノベルノベルの名手・北野勇作による「シリーズ百字劇場」。第五弾は天使たちによる静かで不思議な供宴を。 |
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