ナイツ塙宣之さんが「舞台の魔力」に迫るノンフィクション『劇場舎人 ずっと売れたい漫才師』が刊行
お笑いコンビ「ナイツ」塙宣之さんによる、漫才の舞台に立つ芸人について綴ったノンフィクション『劇場舎人 ずっと売れたい漫才師』がKADOKAWAより刊行されました。
「20年前、渋々入った漫才協会で人生が変わった 師匠方を時に敬し、時に反面教師にし、僕は〈芸人〉になりました」
2023年6月に漫才協会の7代目会長に就任された塙さんは、数々のバラエティ番組にて漫才協会で出会った師匠方を紹介してきました。
東洋館の寄席に出演している師匠たちはテレビに出演することがほとんどなく、さらに舞台だけで生活をしている芸人はごく一部です。また、テレビに引っ張りだこでどんなに忙しくても、新ネタを作って定期的に舞台に上がる芸人もいます。なぜ彼らは舞台に立つのか、塙さんにしかできない、独自の視点で紐解きます。
これまで出会った師匠とのエピソードをはじめ、浅草のお笑いについて、塙さんが漫才協会で行っている改革、若手やテレビで活躍している人気芸人にも触れ、「舞台の魔力」に迫る一冊です。
<本書「はじめに」より>
僕は、渋々入った漫才協会で人生が変わりました。漫才協会が主催している東洋館の寄席には、名前を聞いたことのないベテラン芸人たちが出演していて、舞台上で喧嘩をする芸人、楽屋で酒をあおる芸人、事務員を口説く芸人、カツラをカミングアウトする芸人……それぞれ自由なスタンスでしたが、共通しているのは舞台を愛する心。
時に師匠方を尊敬し、時に師匠方を反面教師にし、僕は「芸人」になりました。漫才協会が肌に合っていたのか、気づいたら会長になっていたんです。20年前は想像していませんでした。
(中略)
ナイツがM-1グランプリ2008で決勝に進出して、バラエティ番組に呼ばれる機会が増えると、僕は東洋館で出会った師匠方を面白おかしく紹介してきましたが、この15年で何人もの師匠方が亡くなってしまいました。コロナ禍で、内海桂子師匠のお葬式に参加できなかったことは、いまも寂しいなと思います。
天国に旅立った師匠のエピソードを話すことは極力控えていましたが、この書籍に記録することにしました。師匠方の人生の一片に触れてもらえたら、最高、最幸です。
著者プロフィール
塙宣之(はなわ・のぶゆき)さんは、芸人。1978年生まれ、千葉県出身。漫才協会会長。
2000年にお笑いコンビ「ナイツ」を土屋伸之さんと結成。2008年以降3年連続でM-1グランプリ決勝進出。THE MANZAI2011準優勝、平成25年度文化庁芸術祭大衆芸能部門優秀賞、平成28年度芸術選奨大衆芸能部門文部科学大臣新人賞、第39回浅草芸能大賞など受賞多数。
著書に『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』(集英社新書)、『極私的プロ野球偏愛論 野球と漫才のしあわせな関係』(ベースボール・マガジン社)、『ぼやいて、聞いて。』(左右社)、『静夫さんと僕』(徳間書店)などがある。
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★ブログ:https://ameblo.jp/knights-hanawa/
劇場舎人 ずっと売れたい漫才師 塙 宣之(ナイツ) (著) 師匠方を時に尊敬し、時に反面教師にし、僕は「芸人」になりました―― 20年前、渋々入った漫才協会で人生が変わった――。 装丁:原田郁麻 |
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