あなたは本当の戦争が何なのか知らない… 12歳のウクライナ人少女の戦争日記『ある日、戦争がはじまった』が刊行
12歳のウクライナ人少女がつづった戦争日記、イエバ・スカリエツカさん著『ある日、戦争がはじまった 12歳のウクライナ人少女イエバの日記』(訳:神原里枝さん)が小学館クリエイティブより刊行されました。
今の国際情勢だからこそリアルに響く少女の “戦争日記”
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が長期化するなか、中東ではパレスチナとイスラエルの間で武力衝突が激化し、日々のニュースにおいて「戦争」という言葉に触れる機会が増えました。
2022年2月、著者のイエバ・スカリエツカさんは、生まれ故郷であるウクライナのハルキウで12歳の誕生日を迎え、家族や友人から祝福を受けて幸せをかみしめていました。しかし、そのわずか10日後、ロシアのウクライナ侵攻が始まったことで、少女の人生は一変します。
本書は、ある日、突然「戦争避難民」となってしまった少女が、ハルキウで戦火に見舞われ、戦場となった母国ウクライナを脱出し、ハンガリー滞在を経てアイルランドのダブリンへと逃れるまでの67日間を日記につづり、戦争のリアルをまっすぐに伝える体験記です。
世界中で大反響を呼ぶ現代版『アンネの日記』
本書は、2022年10月に欧米で『You Don’t Know What War Is : The Diary of a Young Girl from Ukraine』として書籍化され、世界中で大きな反響を呼んだ書籍の邦訳版。すでに20か国以上で翻訳版が出版されており、2023年2月には朝日新聞でも「現代版のアンネの日記」として取り上げられた話題書です。
爆撃の恐怖に震えながらの避難生活、戦火を逃れるために故郷を離れて西へと向かう決断、離ればなれになってしまった学校の友人たちとのメッセージのやり取り、突然の戦争に疲弊し、苦しみながらも前向きに生きようとするイエバさんの思いなど、大人とは違う感性で表現された「誰も知らない戦争のリアル」は、国際情勢に興味がある大人から、著者と同じように学校へ通う10代の若者まで、幅広い層の読者の心に響き、平和の意味を考えるきっかけになるはずです。
本書の目次
はじめに(マイケル・モーパーゴによるまえがき)
プロローグ
戦争がはじまる前のこと
ある日、戦争がはじまった
ハンガリーへ
アイルランドへ
あとがき
友人たちのその後
おわりに
謝辞
著者プロフィール
■イエバ・スカリエツカさん
2010年2月14日生まれ。ウクライナ北東部ハルキウ出身。両親が離婚したため祖母と一緒に暮らしていた故郷ハルキウが、2022年2月にロシアの軍事侵攻に遭う。突如として始まった戦争によるさまざまな苦難を乗り越え、ボランティアをはじめとする多くの人々による支援を得て、ハンガリー経由でアイルランドへと避難し、現在はダブリン在住。
■訳:神原里枝(かんばら・りえ)さん
関西大学文学部卒業(英文学専攻)。2013年より出版翻訳、実務翻訳に携わる。 訳書に『ビジュアル図鑑 スーパークールテック 世界のすごい技術』(共訳・すばる舎)、『ROOKIE YEARBOOK TWO [日本語版]』(共訳・DU BOOKS)、翻訳協力に『ビジュアル教養大事典』(日経ナショナルジオグラフィック社)他、多数。世界的経済誌『Forbes』の日本語版サイトである 『Forbes JAPAN』(リンクタイズ)、メンズファッション誌『OCEANS』(ライトハウスメディア)のWeb記事翻訳も手がける。
ある日、戦争がはじまった 12歳のウクライナ人少女イエバの日記 イエバ・スカリエツカ (著), 神原里枝 (翻訳) 12歳の少女が日記につづったリアルな戦争 2022年2月、12歳の誕生日を迎え、仲間や家族から祝福を受けて幸せを感じていた少女イエバの人生は、そのわずか10日後、ロシアのウクライナ侵攻が始まったことで一変した。 爆撃の恐怖に震えながらの避難生活、戦火を逃れるために故郷を離れて西へと向かう決断、離ればなれになってしまった友人たちとのメッセージのやり取り、突然の戦争に疲弊し、苦しみながらも前向きに生きようとする思いなど、少女がアイルランドに逃れるまでの67日間がリアルにつづられた日記は、2022年10月に欧米で『You Don’t Know What War Is : The Diary of a Young Girl from Ukraine』として書籍化されると、世界各地で大きな反響を呼んだ。 学校では絶対に教わらない戦争の「リアル」が、ここにある。 |
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