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鈴木涼美さん第三小説『浮き身』が刊行

鈴木涼美さんの第三小説『浮き身』が新潮社より刊行されました。

 

桐野夏生さん「近年稀に見る傑作」

本書は著者の実体験を元に、00年代にデリヘル開業を目指した若者たちを描く青春小説です。

著者・鈴木涼美さんは今年デビュー10周年。『「AV」女優の社会学』『身体を売ったらサヨウナラ』『ニッポンのおじさん』等の社会学的な論文・エッセイ集の刊行を経て、昨年発表した小説第一作『ギフテッド』、第二作『グレイスレス』がともに芥川賞候補になりました。続いて今年3月に第三小説「浮き身」を文芸誌「新潮」で発表。話題を集めています。

 
桐野夏生さんがPR誌「波」に激賞の書評を寄せ、作家・島本理生さんは「19歳の居場所なんて 、無意味なほど良かった。本書を読み、思い出した。」と推薦する一作。ご注目ください。

★桐野夏生さん書評「虚空に漂えば」はコチラから:https://www.shinchosha.co.jp/book/355151/

 
【あらすじ】

彼らが女を商品のようにしか扱えないのと同じで、私は彼らを子供を産ませる男か身体を買う男に峻別することしかできなかった――。

十九年前の、デリヘル開業前夜の彼らとの記憶に導かれ、私はかつて暮らした歓楽街へ赴く。酷い匂いの青春はやがて、もうすぐ子供が産めなくなる私の、未来への祈りとなる。新たな代表作!

 

著者プロフィール

著者の鈴木涼美(すずき・すずみ)さんは、1983年生まれ、東京都出身。鎌倉育ち。慶應義塾大学環境情報学部卒業、東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。

女子高生時代のバイトはブルセラ、大学入学と同時にキャバクラ店勤務。20~23歳までAV嬢として活動。大学院入学時に引退。東大大学院で執筆した修士論文は後に『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』として書籍化。
新卒で日本経済新聞社に入社、都庁記者クラブ、総務省記者クラブなどに配属、5年半勤務した後、作家となる。

著書に『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』『愛と子宮に花束を 夜のオネエサンの母娘論』『おじさんメモリアル』『ニッポンのおじさん』『オンナの値段』『女がそんなことで喜ぶと思うなよ~愚男愚女愛憎世間今昔絵巻』『すべてを手に入れたってしあわせなわけじゃない』『可愛くってずるくっていじわるな妹になりたい』『娼婦の本棚』『8cmヒールのニュースショー』など。小説第一作『ギフテッド』が第167回芥川賞、第二作『グレイスレス』が第168回芥川賞候補。

 

浮き身
鈴木 涼美 (著)

かつて、私たちは浮くようにそこに居た。注目の著者による無二の青春小説!
もうすぐ子供を産めなくなる私は、恋人と喧嘩をした翌日、大学時代に暮らしていた歓楽街へと赴く。その道中、「十一階の部屋」の記憶がストロボ・ライトの強烈な映像と共に蘇りーー。デリヘル開業前夜の若者たちが織りなす、酷い匂いの、眩い青春。セックス・ドラッグ・バイオレンス+フェミニズムを描いた無二の小説!

 
【関連】
試し読み | 鈴木涼美 『浮き身』 | 新潮社

 


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