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人生楽しまなきゃ損?生きてりゃ、それでいいんだよ――勢古浩爾さん『無敵の老後』が刊行

『定年バカ』『定年後のリアル』の著者・勢古浩爾さんによる、愉しく老後を生きるための〈75歳からの新・老後論〉『無敵の老後』が大和書房より刊行されました。

 

脳梗塞を患った著者が辿りついた新境地――75歳からの、惑わされず生きる人生論!

『定年バカ』『定年後のリアル』など、独自の視点で切れ味鋭いエッセイを発表し続けてきた著者は、数年前、脳梗塞を患いまし。そして、新境地にたどりつきます。

 
生きてるだけで愉しけりゃ、無敵だ――。

惑わず、迷わず老後を生きるための座右の書。スカッと笑えてじんわり沁み入る、75歳からの「無敵の」人生論です。

 
【本文より】

ただ生きているということが、こんなにうれしいことだとは思わなかった。
モノが見えること、音が聞こえること、風を感じること、歩けること、なにより楽に息をできることが、これほどありがたいことだとは思わなかった。
ただ生きているだけで楽しい。生きているだけでうれしい。
わたしはなにやら、新境地を開いた気になった。

 

本書の構成

第1章 八十歳まで生きりゃ、とりあえず無敵だ
第一の敵は生老病死/現代の老人は図々しい/老人とはだれのことか/いい生活の根底はやはり健康だ/脳梗塞になってわかったこと/八十歳まで生きられれば、まあ人生は十分か?/吉田松陰の死生観/第二の敵は金欠と人間/生きているだけで、いい

第2章 生きてるだけで愉しけりゃ、無敵だ
自分の死を想像してみた/生きていることは、いいことである/余計な不安にかられない/生きがいはいらない/「ひとり」は自由だが、賛美しすぎない/一時の楽しさより、永続的な「愉しさ」を見つける/老後は今日一日をただ生きるだけ

第3章 世間なんか捨ててしまえば、無敵だ
わたしは世間と相性が悪い/世間が楽しかろうが、わたしには興味がない/いわれつづけると、ほんとうかなと思う/「人生100年」のバカ/日本人は革命を起こしたことがない/みんなに従っていれば安心/神仏は信じない/自分の価値を優先するには力がいる/世間を捨てる

第4章 歳をとっても腹は立つ
七十歳になって「矩を踰えず」/迷惑をかけなければ、怒りは抑える必要はない/イライラの小さな種がなくならない/なにをやってんだか/永平寺よ、お前もか/まともな組織はひとつもないのか/「孤独のグルメ」はイライラが鮨詰め/NHK「こころ旅」のほっこり感が鼻につく/芸能人に会えたなら死んでもいい?

第5章 老後で「やめた」老後で「見つけた」
不快なニュースを見るのをやめた/タバコをやめた/プロ野球を見るのをやめた/笑えない「お笑い」ってなんだ/義務感で本を読むのをやめた/七十歳以後に感じる体調の違和感/自転車は自由だ、歩きはもっと自由だ/早朝の町の清々しさ、雨の日のよさに気づく/花鳥風月を解せるようになった/滅びの姿に美を見出すことの悲しみ/韓国のテレビドラマの魅力を知った

第6章 敵を無くしてしまえば、無敵だ
ウソでもいいから/この世界は地獄/世界が全体幸福にならないうちは……/自我を潰すことはできるのか/ほんとうは全部ウソじゃないのか/虚仮おどしに驚かない/ぴかぴか光る飾り物や虚しい雑音/なるようになる/ならないものはならない/多少問題はあるが、このままでいきましょう

 

著者プロフィール

著者の勢古浩爾(せこ・こうじ)さんは、1947年生まれ、大分県出身。明治大学政治経済学部卒業。洋書輸入会社に34年間勤務し、2006年退職、以降は執筆活動に専念する。

著書に『まれに見るバカ』(洋泉社)、『最後の吉本隆明』(筑摩書房)、『人生の正解』(幻冬舎)、『定年バカ』(SBクリエイティブ)など。近著に『自分がおじいさんになるということ』(草思社)、『ただ生きる』(夕日書房)などがある

 

無敵の老後
勢古浩爾 (著)

惑わず、迷わず老後を生きるための必携書。
スカッと笑えてじんわり沁み入る、75歳からの「無敵の」人生論!

『定年バカ』『定年後のリアル』など、切れ味鋭いエッセイを発表し続けてきた著者・勢古浩爾さんは、数年前、脳梗塞を患った。
そして、新境地にたどりつく。
生きてるだけで愉しけりゃ、無敵だ――。

 


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