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SDGsやグレートリセットで世界が良くなるものか!藤森かよこさん『ニーチェのふんどし』が刊行

「馬鹿ブス貧乏」シリーズで知られる藤森かよこさん著『ニーチェのふんどし いい子ぶりっ子の超偽善社会に備える』が秀和システムより刊行されました。

 

優しいお子ちゃまばかりの 薄っぺらで幼稚なホワイト社会に息が詰まったらニーチェを!

本書は、来るべきろくでもないけど面白くないわけでもない超偽善社会を生き抜いて行くために知っておくべきだと著者が思うことを、ニーチェの褌を借りて書いたものです。

 
近未来の世界は、差別や社会的不正を憎むホワイトな人々が主流となります。それはとても素晴らしいことです。しかし、その世界は、嫉妬の裏返しの狭量で幼稚で薄っぺらな正義感により魔女狩りが起きる社会であるかもしれません。

本書は、そのようなホワイト社会に息苦しさや孤独を感じるであろう読者のために書かれました。

 

本書の構成

第0章 あるいは「まえがき」
0・1 私がニーチェの褌を借りて書くことにした理由
0・2 本書はごく少数者向き
0・3 仏教徒もイスラム教徒もみんなキリスト教徒
0・4 今や共通善は「弱者救済」だけ
0・5 大義を疑うためにニーチェを
0・6 本書の構成

第1章 ニーチェの思想をあなたが必要になる契機は「ホワイト革命」
1・1 岡田斗司夫の「ホワイト革命」論の衝撃
1・2 「ホワイト革命」は、とりあえずは高度情報化社会の産物
1・3 道徳的であるという評価が個人だけではなく国や企業にも求められる
1・4 21世紀の「優しい良い子たち」は進化した人類か?
1・5 ホワイト革命の先駆としてのポリコレとキャンセルカルチャー
1・6 道徳化された社会形成のための段階としてのポリコレ・ヒステリー
1・7 岡田が予測するホワイト革命は起きると私が思う理由(その1)
1・8 岡田が予測するホワイト革命は起きると私が思う理由(その2)―― SDGsだのESGだのニュー資本主義だの

第2章 ホワイト革命がもたらす7つの様相
2・1 歴史始まって以来の人間革命?
2・2 魔女狩り社会になる?
2・3 現実逃避社会になる?
2・4 バックラッシュ?
2・5 人間はより画一的になりルッキズムに至りアバターに身を隠す?
2・6 優しく良い人たちの人畜牧場完成?
2・7 現実逃避も魔女狩りもバックラッシュも身体性からの逃避もあるし権力者共同謀議もあるが、人間革命は起きない

第3章 ニーチェかく語りき
3・1 「人とは恐ろしいモノだ」と覚悟しておく
3・2 ディオニュソスなくしてアポロは立ち上がらず、アポロなくしてディオニュソスは目覚めない
3・3 悲劇上等!
3・4 歴史は強くて利己的な野蛮人が作る
3・5 天国や彼岸の設定は生の否定であり敵視
3・6 善悪も道徳も正義も変わるもの
3・7 ルサンチマンから生まれた道徳もある
3・8 キリスト教は世界史初の奴隷道徳
3・9 末人なんて面白くないから超人をめざせ
3・10 ニーチェの独り言

結語 ―― 来るべき超偽善的社会の欺瞞と抑圧に汚染されないために

あとがき
紹介文献、引用文献リスト
私が読んだ範囲で面白いと思ったニーチェ入門書リスト

 

著者プロフィール

著者の藤森かよこ(ふじもり・かよこ)さんは、1953年生まれ、愛知県出身。南山大学大学院文学研究科英米文学専攻博士課程満期退学。元桃山学院大学教授。

元祖リバータリアニズム(超個人主義的自由主義)の提唱者で、かつアメリカの国民的作家であり思想家のアイン・ランドの大ベストセラー『水源』、『利己主義という気概』を翻訳。

著書に『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください。』(KKベストセラーズ)、『馬鹿ブス貧乏な私たちを待つ ろくでもない近未来を迎え撃つために書いたので読んでください。』(KKベストセラーズ)、『優しいあなたが不幸になりやすいのは世界が悪いのではなく自業自得なのだよ』(大和出版)、『馬鹿ブス貧乏な私たちが生きる危機の時代の「愛と性」』(KKベストセラーズ)がある。

 

ニーチェのふんどし いい子ぶりっ子の超偽善社会に備える
藤森かよこ (著)

本書の目的は、現代と、来るべきろくでもないけど面白くないわけでもない超偽善社会を生き抜いて行くために知っておくべきだと著者が思うことを、ニーチェの褌を借りて書いたものだ。
岡田斗司夫が指摘するように近未来の世界は、差別や社会的不正を憎むホワイトな人々が主流となる。それはとても素晴らしいことだ。しかし、その世界は、嫉妬の裏返しの狭量で幼稚で薄っぺらな正義感により魔女狩りが起きる社会であるかもしれない。
「生まれっぱなしのままで、なるたけ安穏に気楽に生きて行くことが成功した生き方であるし、それは可能だと思い込んでいる人間」や、「弱くてダメな自分を時間をかけて鍛えようとせずに、ありのままでいいのだと自分の弱さに開き直り、強者に嫉妬し、私は弱いのだから、他人や社会が私を厚遇し保護する義務があると主張する人間」が跋扈する世界であるかもしれない。
おそらく、本書を読むあなたは、そのようなホワイト社会に息苦しさを感じるだろう。孤独を感じるだろう。そんなあなたにこそニーチェを! あなたのような人は、今までだって、ちゃんと存在したし、生き抜いたんです。同時代に友人がいなくたって、どうということはないのです。

 


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