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現役医師作家・帚木蓬生さんが描く「コロナ禍の悲惨な現場」――『花散る里の病棟』が刊行

帚木蓬生さん著『花散る里の病棟』

帚木蓬生さん著『花散る里の病棟』

現役医師でもある作家・帚木蓬生さん著『花散る里の病棟』が新潮社より刊行されました。

 

「理想の医師」とは何か? 執筆10年、九州で四代続く町医者の家を通して、日本の「医療百年」の現場を描きあげた新たな代表作が誕生!

映画化もされた山本周五郎賞受賞作『閉鎖病棟』などで知られる作家・帚木蓬生さんが、自らが生まれ育ち、現在もクリニックを開院している福岡県を舞台に、近現代日本百年の「医療の現場」と「理想の医師」像を追求した新作『花散る里の病棟』を刊行しました。

 
大正時代に寄生虫退治で名を挙げた初代・野北保造、悲惨なフィリピン戦線に軍医として派遣された二代目・宏一、高齢者の面倒を見る三代目・伸二、アメリカ留学を経て肥満治療に光をあてる四代目・健、彼らと彼らの患者たちを追う野北家百年の物語です。そして2021年、健の婚約者・理奈が新型コロナウィルスに罹患し、彼の病院へ運ばれてきて――。

 
別れも言えぬ家族、エッセンシャルワーカーへの謂れなき差別、不休で働き続ける医療従事者、戦場のような集中治療室……第三波に見舞われた現場で、健はある決意を固めます。

 
著者が「この小説では、時代と人の営みを凝縮しようとしました。こうした小説は1、2年では書けず、やはり10年かかった、という重みを感じます。時のながれの中で、人が花びらとして散っていく有様を描いた作品になりました」と語る、新たな代表作の誕生です。

 

著者プロフィール

帚木蓬生さん近影 (c)新潮社

帚木蓬生さん近影 (c)新潮社

 

著者の帚木蓬生(ははきぎ・ほうせい)さんは、1947年生まれ。福岡県出身。精神科医。
東京大学仏文科卒業後、TBSに勤務。2年で退職し、九州大学医学部に学ぶ。

1993年『三たびの海峡』で吉川英治文学新人賞、1995年『閉鎖病棟』で山本周五郎賞、1997年『逃亡』で柴田錬三郎賞、2010年『水神』で新田次郎文学賞、2011年『ソルハ』で小学館児童出版文化賞、2012年『蠅の帝国』『蛍の航跡』の「軍医たちの黙示録」二部作で日本医療小説大賞、2013年『日御子』で歴史時代作家クラブ賞作品賞、2018年『守教』で吉川英治文学賞および中山義秀文学賞をそれぞれ受賞。

『国銅』『風花病棟』『悲素』といった小説のほか、新書、選書、児童書などにも多くの著作がある。

 

花散る里の病棟
帚木 蓬生 (著)

「町医者」が、ぼくの家の天職だった――。

大正時代、寄生虫退治で評判を取った初代。軍医としてフィリピン戦線を彷徨った二代目。高齢者たちの面倒を見る三代目。そして肥満治療を手がけてきた四代目の「ぼく」はコロナ禍に巻き込まれ――。
九州で四代百年続く「医師の家」を通じて、近現代日本の医療の歴史と現場、そして花びらのように散りゆく人びとを描き出した感動作がついに刊行!

執筆十年、新たな代表作誕生。
現役医師である著者のみが書き得た「理想の医師」と「医療百年」の物語。

 
【関連】
試し読み | 帚木蓬生 『花散る里の病棟』 | 新潮社

 


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