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小説はこう訳していくのか!『宮脇孝雄の実践翻訳ゼミナール』が刊行 仕事中の翻訳家の脳内をのぞき込むような、濃厚で実践的なゼミを紙上開講

宮脇孝雄さん著『宮脇孝雄の実践翻訳ゼミナール』

宮脇孝雄さん著『宮脇孝雄の実践翻訳ゼミナール』

宮脇孝雄さん著『宮脇孝雄の実践翻訳ゼミナール』がアルクより刊行されました。

 

類書では読めない翻訳の奥義を一冊に凝縮

業界の多くの人々にリスペクトされているベテラン翻訳家・宮脇孝雄さんの翻訳セミナーは、すぐに満席になるほどの人気ぶりです。本書は、そのセミナーの内容をベースに、個性の強い小説4作を取り上げてつぶさに翻訳していく講座を実況風にまとめたものです。

 
ある程度英語力があっても、小説、文芸作品はすぐには翻訳できません。「小説語」「小説の文法」という特有のいろいろな決まり事がある上、暗喩やほのめかしに作者の意図が隠されていることが多いからです。

翻訳家が小説を訳す際に、どこに注意を払い、何にひっかかり、どう解決していくのか――その思考と作業の流れが語り口調で克明につづられています。

 
作品世界の奥深くに踏み込み、普遍的に応用できる翻訳術・翻訳論を親しみのある口調で語り掛けてくる本書を読んでいくうちに、英語小説の理解・翻訳の奥義が学べます。

翻訳家を志す方はもちろん、趣味で翻訳を楽しみたい、“英語の読み”を深めたい、そんな方々にもおススメの一冊です。

 

著者プロフィール

著者の宮脇孝雄(みやわき・たかお)さんは、早稲田大学政治経済学部在学中に「ワセダミステリクラブ」に参加。敬愛するミステリ評論家・翻訳家の小鷹信光さんの薫陶を受けつつ翻訳活動を始め、早川書房よりデビュー、今に至る。

『死の蔵書』や『異邦人たちの慰め』などエンターテインメントから文学まで多様なジャンルの作品を翻訳。また翻訳に関するエッセイ、料理や英米文学・ミステリに関するエッセイ、評論も多い。現在、(株)日本ユニ・エージェンシーで翻訳教室を開講、専修大学で非常勤講師を務める。

著書に『翻訳地獄へようこそ』『洋書天国へようこそ』『洋書ラビリンスへようこそ』(アルク)、『翻訳の基本』『英和翻訳基本辞典』(研究社)、『書斎の料理人』(世界文化社)など。
訳書に『死の蔵書』『幻の特装本』(ジョン・ダニング/早川書房)、『 ジーン・ウルフの記念日の本』(ジーン・ウルフ/共訳 国書刊行会)、『 指差す標識の事例』(イーアン・ペアーズ/共訳 東京創元社)ほか多数。

 

宮脇孝雄の実践翻訳ゼミナール
宮脇 孝雄 (著)

翻訳作業中の達人の脳内を実況中継!

「小説はこう訳していくのか! 」――名翻訳家が英文をいかに読解し、どのように日本語に置き換えていくのか。その思考回路、知識、技とコツをミクロにマクロに学べる濃厚で実践的なゼミを紙上開講します。

【本書で取り上げる、クセモノぞろいの名作は…】
短篇 客観小説として完璧なロマンス小説「愛というもの」 by バーバラ・カートランド
短篇 読むほどにジワジワ怖さが増す「録音」by ジーン・ウルフ
長篇冒頭 暗喩やおもわせぶりな表現に戸惑う「火刑法廷」by ジョン・ディクスン・カー
短篇 作者の仕掛けた謎の答えがわからない「なぞ」by デラメア

【本講座で学べる「翻訳虎の巻」の一部をご紹介】
・イギリス人の肺活量が影響? 長い英文は息継ぎごとに順番に訳そう
・翻訳業およそ30年目にして知った形容詞grimの意味
・小説の書き出しでは、人称代名詞は訳出しないほうがいい
・なぜシェイクスピアの『冬物語』の単語を変えて引用したのか?を考えて訳す
・おもわせぶりな表現はおもわせぶりなまま訳せ
・たとえ読者に気づいてもらえなくても、作者の意図やヒントはきちんと訳そう
・正確に読解し、しかし余計な解釈は加えずに訳せ
・作者の意図を深く探って訳す……翻訳は気疲れする作業
・pretty houseとはどんな家? 翻訳には建築の歴史も必要になる

 


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