【電流協アワード2021】電子参考書のサブスクサービス「ポルト」が大賞を受賞 特別賞に「ピッコマ」「SlowNews」「YourEyes」
電子出版制作・流通協議会(電流協)は、電子出版市場の活性化と発展に寄与する企業等を表彰する「電流協アワード2021」の受賞者等を発表しました。
電流協アワードについて
電流協では電子出版市場の活性化を目指して、2018年に「電流協アワード」を創設し、電子出版の制作・流通分野での優れた「製品」「サービス」「業績」「研究」等を表彰しています。
表彰の対象となる分野は、
◎電子出版の制作と流通において顕著な業績を上げた制作会社、電子書店等の流通関係会社
◎電子出版の制作と流通において優れた機能・環境を提供したツール、システム、製品、サービス等
◎電子出版の流通において新たなサービスを提供している電子書店、電子流通事業者
◎規模の大小に関わらず、特異の領域でのサービスを提供している流通事業者
◎電子出版市場の拡大に貢献した研究・活動
…などで、概ね過去1年間を評価の対象期間としています。
「電流協アワード2021」受賞案件
■電流協大賞
電子参考書のサブスクサービス「ポルト」/スタディプラス株式会社
学校教育のICT化が進む中で、個人向けや塾・学校向け学習管理プラットフォーム「Studyplus」を提供しているスタディプラスは、いち早くスマホアプリによる大学受験生向け電子参考書のサブスクリプションサービス「ポルト」を提供。「Studyplus」に蓄積された学習データを元に需要の高い参考書のラインナップを拡充するなど、コロナ禍で十分な学習環境を得られない高校生や受験生に参考書による学習機会を提供したことが高く評価された。
■電流協特別賞(会社名50音順)
◎電子マンガ・ノベルアプリ「ピッコマ」/株式会社カカオジャパン
「作品が主役」という理念のもと、毎日待つだけで1作品1話を無料で読める「待てば\0」というビジネスモデルや、スマホで読むことに最適化されたオールカラー、縦スクロールの「SMARTOON」の普及など、これまでにない形で作品と読者の出会いを創出し日本のコミックマーケットを切り開いてきた点が高く評価された。
◎SlowNews/スローニュース株式会社
インターネットの普及により物凄いスピードで情報が消費される中で、ノンフィクションに特化したサブスクリプション型Webサービスとして、長期間の取材によって作られる信頼性ある調査報道の支援や良質な作品の発表の場を提供するなど、ジャーナリズム本来の役割を継続的に生み出す活動が評価された。
◎読書支援サービスYourEyes/株式会社ポニーキャニオン
読書のアクセシビリティが注目される中で、保有する本をスマホで撮影することで合成音声により読上げる機能や、ボランティアが正しい読み上げに修正するためのツールを提供。独自のOCR技術やTTS技術を組み合わせることで、視覚障害者や学習障害者をはじめ加齢による視力低下など読書が困難な人が幅広く利用できる点が高く評価された。
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