【訃報】劇作家・サム・シェパードさんが死去　『埋められた子供』でピュリツァー賞を受賞

アメリカの劇作家で俳優のサム・シェパード（Sam Shepard）さんが7月27日、筋萎縮性側索硬化症（ALS）のため、ケンタッキー州の自宅で死去しました。73歳。

 
サム・シェパードさんは、1943年、イリノイ州生まれ。劇作家として1960年代からニューヨークのオフ・ブロードウェーで活動し、ニューヨークで上演された優れた舞台に与えられるオビ―賞を受賞しています。1979年には、『埋められた子供』でピュリツァー賞戯曲部門を受賞。

俳優としても活躍し、1983年に映画『ライトスタッフ』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされています。『赤ちゃんはトップレディがお好き』『マグノリアの花たち』『ペリカン文書』『ヒマラヤ杉に降る雪』『ブラックホーク・ダウン』『8月の家族たち』など、多数の映画に出演。

映画の脚本としては、『砂丘』『パリ、テキサス』『アメリカ、家族のいる風景』などがあります。

モーテル・クロニクルズ (ちくま文庫)
サンフランシスコ郊外の自宅と、テキサスやシアトルの撮影現場を行き来するモーテル暮しの日々に書きつけられた詩と散文と回想。

本書は、いまアメリカで最も注目されている劇作家であり、映画俳優さらに監督としても活躍するサム・シェパードの自伝的エッセイ集である。全編に漂う砂漠と荒野の気配は、彼のアウトロー時代の追憶と重なり、アメリカ路上文学の系譜に清新な成果をもたらした。

 
ライトスタッフ [DVD]
男たちは、大空に全てを託した

1950年代後半。
宇宙計画でソ連に遅れをとったアメリカは、マーキュリー計画を実現させるべく、急遽7人のパイロットを選出。
新世界へと旅立つヒーローとして、彼らの前途は約束されてはいたが、ロケットも未完成の計画は無謀といえるものであった。
その一方で、初めて音速の壁を破った伝説のテスト・パイロット=チャック・イエガーは、自らの手で大空へ挑戦し続けていた…。
TVニュースや写真で語られる華やかな活躍とは全く別の宇宙開発史とも言える本作。
サム・シェパードを始めとする絶妙なキャスティング、フィリップ・カウフマンの演出、音楽が結実し、アカデミー賞4部門を受賞した映画史に残る傑作である。