【第25回日本絵本賞】田中清代さん『くろいの』が大賞を受賞 絵本賞に竹下文子さん&町田尚子さん、八百板洋子さん&さかたきよこさん、たなかひかるさん
公益社団法人「全国学校図書館協議会」(全国SLA)は、第25回日本絵本賞の受賞作品を発表しました。
第25回日本絵本賞が決定!
第25回日本絵本賞の各賞の受賞作品は次の通りです。
<日本絵本賞大賞 受賞作品>
■日本絵本賞大賞
田中清代(たなか・きよ)さん
『くろいの』(偕成社)
■日本絵本賞
◎文:竹下文子(たけした・ふみこ)さん/絵:町田尚子(まちだ・なおこ)さん
『なまえのないねこ』(小峰書店)
◎文:八百板洋子(やおいた・ようこ)さん/絵:さかたきよこさん
『金の鳥 ブルガリアのむかしばなし』(BL出版)
◎たなかひかるさん
『ぱんつさん』(ポプラ社)
日本絵本賞大賞を受賞した『くろいの』は、昨年9月に第68回小学館児童出版文化賞も受賞しています。
また、日本絵本賞を受賞した『なまえのないねこ』は、昨年9月に第3回未来屋えほん大賞を受賞し、12月には「第12回MOE絵本屋さん大賞2019」で1位に輝いています。
なお、同じく日本絵本賞を受賞した たなかひかるさんは、「田中光」名義で芸人、漫画家(「サラリーマン山崎シゲル」シリーズなど)として活躍しており、芸人さんの同賞受賞は初となります。
日本絵本賞について
日本絵本賞は、公益社団法人「全国学校図書館協議会」と毎日新聞社によって、1995年度より「絵本芸術の普及、絵本読書の振興、絵本出版の発展に寄与する」ことを目的に創設されました
賞には「日本絵本賞大賞」「日本絵本賞」のほか、「候補絵本選定委員会」が選んだ候補絵本の中から読者の投票で選ばれる「日本絵本賞読者賞(山田養蜂場賞)」があります。
前々年10月から前年9月までに出版された絵本が対象となります。
※今回「日本絵本賞読者賞」については、全国SLAが今年創立70周年にあたることを記念して、賞のリニューアルを検討、その準備のため休止となりました。
くろいの 田中清代 (著) ひとりで帰るいつもの道で、女の子が不思議ないきものをみつけます。どうやら、自分にしか見えていないみたいです。ある日、思いきって声をかけると、その “くろいの” は、台の上からおりてきて、とことこ歩きだしました。ついていくと、へいの穴からもぐりこんだのは、ほどよく古びた日本家屋。そこは、くろいのの家でした。 おしゃべりはしないまま、居心地のいい居間でお茶を飲んだあと、くろいのは女の子を、押し入れの中から屋根裏につれていってくれました。そこに広がっていたのは、暗闇の中にキノコやコケが光る幻想的な世界。ブランコやすべり台で思いきり遊んだあと、ふたりは大きな生きものの柔らかな毛なみにつつまれてぐっすり眠りました。お母さんの夢を見た女の子は、また、くろいのとともに居間にもどってきます。 わかれぎわ、くろいのは一輪の花をくれました。帰り道のとちゅうで、お父さんとばったり会った女の子は、ふたりでなかよく家にむかいます。 ひとりでいるときの子どもの心に優しく寄り添ってくれる不思議な生きもの、くろいの。そのくろいのとわたしの愛おしくなる出会いを描いたあたたかな絵本。 |
なまえのないねこ 竹下文子 (著), 町田尚子 (イラスト) 八百屋や書店、パン屋、蕎麦屋、喫茶店などの飼い猫たちが、みんな持っている「名前」に憧れている、ひとりぼっちの猫。 |
金の鳥 (世界のむかしばなし) 八百板 洋子 (著), さかた きよこ (イラスト) 王の命令により、金の鳥をさがす旅に出た三人の王子。途中に出会ったおじいさんの忠告をきいた末の王子は…。 ブルガリアの幻想的なむかしばなし。 |
ぱんつさん たなか ひかる (著) 注意! この本では頭はよくなりません。 ずぼずぼずぼずぼ。ぱんつさんが あらわれた。いっちに、いっちに、たいそうをはじめるけど…。あれよあれよという間に、想像を超える展開に。作者は『サラリーマン山崎シゲル』で人気の田中光さん。今回が初の絵本作品となります。シュールな世界が、なんだかクセになる! 新しい刺激を求める人にぴったりの1冊です。 |
【関連】
▼全国学校図書館協議会|日本絵本賞|第25回日本絵本賞受賞作品
◆【第14回リブロ絵本大賞】たなかひかるさん『すしん』が受賞 | 本のページ
◆「なまえのないねこ」竹下文子さん×島野雫さん〈満月の夜のふしぎな物語〉『つきのこうえん』が刊行 | 本のページ
◆TOKYO FMの深夜のガチ生トーク番組「TOKYO SPEAKEASY」に田中光さん×和田ラヂヲさんが登場 | 本のページ
◆【第51回講談社絵本賞】文・竹下文子さん、絵・町田尚子さん『なまえのないねこ』が受賞 | 本のページ