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筏田かつらさんが「いかだかつら」名義で初のジュニア向け小説『大嫌いな君に、サヨナラ』刊行

いかだかつらさん著『大嫌いな君に、サヨナラ』

いかだかつらさん著『大嫌いな君に、サヨナラ』

PHP研究所はローティーン向け小説レーベル「カラフルノベル」より、いかだかつらさん著『大嫌いな君に、サヨナラ』を刊行しました。

累計発行部数30万部を超える『君に恋をするなんて、ありえないはずだった』シリーズ(宝島社)はじめ、ライト文芸作家として活躍する筏田かつらさんが、「いかだかつら」名義で自身初となるジュニア向け小説を書き下ろしました。自然豊かな愛知県大洲市を舞台にした、小学6年生の「嵐」と「かれん」の青春ストーリーです。イラストは、げみさん。

 

悩み、戸惑うローティーンに寄り添う物語

母親の仕事の都合で引っ越しを繰り返し、「友だちに忘れられること」に慣れてしまった少女・かれん。「誰とも仲良くしなければ、さみしくならない」と心を閉ざす彼女と、お調子者キャラの裏で「父親が事故で亡くなったのは自分のせいではないか」という罪悪感をもつ少年・嵐。

小学6年生の2人を中心に、友だちへの誤解や嫉妬、異性への好意や照れ、親への気遣いや遠慮、自己嫌悪や後悔など、彼らの等身大の悩みや戸惑い、ときめきを丹念に描きます。

 
「親には言えない、先生には訊けないことが増えてくるローティーン。せつない胸のうちに寄り添い、励ますことができたら」という、著者の思いが込められた一冊です。

 
なお、本書の著者印税の一部は、新型コロナウイルスをはじめとするウイルス対策への義援金として「日本赤十字社」に寄付されます。

 

どうしても描きたかった「肱川あらし」

「肱川あらし」は愛媛県大洲市の冬の風物詩といわれる、霧と風が織りなす奇跡の自然現象です。いかださんは愛媛県在住ではありませんが、この美しく荘厳な光景を、「いつか作品にしたい」と思っていました。

今回の執筆にあたり、編集者が提案した「ボーイミーツガール」というテーマが、この光景にピタリとはまり、物語が一気に走り出したそうです。

瑞龍寺(大洲市長浜町)の木之本副住職や、SNSで地元情報を募るなどして描かれた「肱川あらし」はクライマックスシーンに登場します。

 

『大嫌いな君に、サヨナラ』について

 
【あらすじ】

小学6年生の嵐(あらし)のクラスに転校してきたのは、都会から引っ越してきた少女・都波(つなみ)かれん。かれんはなぜか、嵐の名前を知っていて……。

自然豊かな愛媛県大洲市を舞台に、「だれも信用できない少女」と「まっすぐな心を持つ少年」が出会う。心がしめつけられる青春ストーリー。

 
<本文より>

200X年5月3×日

サヨナラをするときに、さみしくならないコツは、
誰とも仲良くしないこと。

変にがんばったりすれば、つらくなるだけ。
そういうのは、私には向いてない。
大丈夫、私は一人でも平気。

風みたいに、透明になればいい。

 

著者プロフィール

著者のいかだかつらさんは、作家。2016年、『静かの海』で第4回ネット小説大賞を受賞。

筏田かつら名義の著書に 『静かの海 その切ない恋心を、月だけが見ていた』上下巻、累計30万部超の人気シリーズ『君に恋をするなんて、ありえないはずだった』『君に恋をしただけじゃ、何も変わらないはずだった』(以上、宝島社)、『ヘタレな僕はNOと言えない』(幻冬舎)がある。

 

カラフルノベルとは

「カラフルノベル」は、PHP研究所のローティーン向け小説レーベルとして、2018年2月に創刊されました。

『青鬼』シリーズをはじめとする、謎解きや冒険などを描くエンタメ系作品を揃えるPHPジュニアノベルに対し、カラフルノベルでは、生きづらい今を生き抜く子どもたちの「痛み」に寄り添う、シリアスな物語もラインナップしていることが特徴のひとつです。

ある日突然、仲良しグループから孤立してしまった女子中学生が主人公の、『世界は「 」で満ちている』(著:櫻いいよさん/2019年4月刊)は早くも4刷を突破するなど、ヒット作も出ています。

 

 


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