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芥川賞作家・金原ひとみさん初エッセイ集『パリの砂漠、東京の蜃気楼』刊行 作家の目に映ったパリでの移住生活、そして帰国後の東京での日々

金原ひとみさん著『パリの砂漠、東京の蜃気楼』

金原ひとみさん著『パリの砂漠、東京の蜃気楼』

ホーム社は、金原ひとみさんの初のエッセイ集『パリの砂漠、東京の蜃気楼』を集英社より刊行しました。

 

1歳と4歳の娘と始めたパリでの母子生活、近づく死の影から逃れるための突然の帰国、夫との断絶――。

 
<本書の内容>

2020年4月、小説『アタラクシア』で第5回渡辺淳一文学賞を受賞。ままならぬ愛や結婚生活の中でもがく現代の男女を描く作家の日常は、混迷と憂鬱に満ちていた……。

1歳と4歳の娘と始めたパリでの母子生活。近づく死の影から逃れるための突然の帰国。夫との断絶の中、フェスと仕事に追われる東京での混迷する日々……。

街に溢れるハラスメントや罵倒、中傷。定期的な胃痛。ネットに溢れる罵詈雑言。夫に壁を感じつつも続いていく結婚生活。浮気され、不倫する友人たち。瞬間的な心の充足ではなく、絶対的な魂の充足などあり得るのだろうか?

2012年にフランスに移住してから6年目、帰国までの1年を綴ったパリ篇、東京に戻り、その最初の1年を綴った東京篇。パリにも東京にも家庭にも居場所を見出せない著者の孤独と苦悩を綴った2年間の軌跡。

 
【~本文より~】

帰宅すると、ネットでピアスを検索し、サイズ違いのセグメントリングとサーキュラーバーベルとラブレットを二つずつ買った。とにかく何かをし続けていないと、自分の信じていることをしていないと、窓際への誘惑に負けてしまいそうだった。これまでしてきたすべての決断は、きっと同じ理由からだったのだろう。不登校だったことも、リストカットも、摂食障害も薬の乱用もアルコール依存もピアスも小説も、フランスに来たこともフランスから去ることも、きっと全て窓際から遠ざかるためだったのだ。そうしないと落ちてしまう。潰れてしまう。ぐちゃぐちゃになってしまうからだ。

 
◆西加奈子さん、平野啓一郎さん推薦!

「自分を愛することを認めてくれる人はたくさんいるけれど、自分を愛さないことも認めてくれる人は稀有で、金原ひとみさんはその一人だと思う。」――西加奈子さん

「壊れるように成熟してゆく魂。パリ-東京の憂鬱を潜り抜け、言葉は、痛みと優しさとの間を行き交いつつ、気怠く、力強い。比類なく魅力的な作品。」――平野啓一郎さん

 

著者プロフィール

著者の金原ひとみ(かねはら・ひとみ)さんは、1983年東京生まれ。2003年『蛇にピアス』ですばる文学賞受賞。翌年、同作で芥川賞を受賞。

2010年『トリップ・トラップ』で織田作之助賞、2012年『マザーズ』でBunkamuraドゥマゴ文学賞、2020年『アタラクシア』で渡辺淳一文学賞を受賞。

著書に『アッシュベイビー』『AMEBIC』『オートフィクション』等がある。

 

パリの砂漠、東京の蜃気楼
金原 ひとみ (著)

一歳と四歳の娘と始めたパリでの母子生活。
近づく死の影から逃れるための突然の帰国。
夫との断絶の中、フェスと仕事に追われる東京の混迷する日々……。
生きることの孤独と苦悩を綴った著者初のエッセイ集。

 


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