【第15回三好達治賞】佐藤モニカさん『世界は朝の』と与那覇幹夫さん『時空の中洲で』が受賞
大阪市は2月14日、第15回三好達治賞の受賞作を発表しました。
第15回三好達治賞が決定!
大阪市は、第15回三好達治賞の選考会を2月7日に大阪市役所内で開催し、次の通り受賞作が決定しました。
<第15回三好達治賞 受賞作品
佐藤モニカ(さとう・もにか)さん
『世界は朝の』(新星出版)
与那覇幹夫(よなは・みきお)さん
『時空の中洲で』(あすら舎)
受賞者の佐藤モニカさんは、1974年生まれ。千葉県出身、沖縄県在住。歌人・詩人・小説家。佐佐木幸綱さんに師事。2011年に「マジックアワー」で歌壇賞、2014年に小説「ミツコさん」で新沖縄文学賞、2015年に小説「カーディガン」で九州芸術祭文学賞最優秀賞、2017年に詩集『サントス港』で山之口貘賞、2018年に歌集『夏の領域』で日本歌人クラブ新人賞および現代歌人協会賞を受賞。現代歌人協会会員、日本歌人クラブ会員。
同じく受賞者の与那覇幹夫さんは、1939年生まれ。沖縄県宮古島市出身。首里高校卒業。1984年に第一詩集『赤土の恋』で山之口貘賞、2012年に『ワイドー沖縄』で小熊秀雄賞および小野十三郎賞を受賞。2019年まで14年間、山之口貘賞選考委員。2020年1月20日死去。
選考委員は、以倉紘平さん(委員長/詩人)、池井昌樹さん(詩人)、岩阪恵子さん(作家)、高橋順子さん(詩人)。
受賞者には、賞金各50万円と福井県特産品が贈られます。贈呈式は、3月23日(月)13時15分から大阪市中央公会堂(大阪市北区中之島)で開催。
※受賞の言葉、選考理由など詳細は、https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/keizaisenryaku/0000494473.html をご覧ください。
なお、第15回三好達治賞最終候補詩集は以下の5作品でした。
【最終候補詩集】
◎『篝火の森へ』(江口 節さん/編集工房ノア)
◎『無人駅』(川上明日夫さん/思潮社)
◎『世界は朝の』(佐藤モニカさん/新星出版)
◎『ぎゅっとでなく、ふわっと』(夏目美知子さん/編集工房ノア)
◎『時空の中洲で』(与那覇幹夫さん/あすら舎)
三好達治賞について
三好達治賞は、大阪で生まれ育ち、大きな業績を残した、昭和を代表する詩人・三好達治を顕彰するとともに、その年の最も優れた詩集を発表した詩人にこの賞を贈ることにより、「文学界の人材育成と共に、詩を通じて豊かな芸術文化の意識高揚を図ること」を目的とする文学賞です。
大阪市が主催。福井県、編集工房ノアが協賛、読売新聞大阪本社が後援。応募作及び推薦作(主催者が関係先に依頼)から、選考委員会において受賞作1点が選ばれます。
三好達治について
三好達治は、明治33年(1900年)大阪生まれ。昭和を代表する詩人で、昭和9年に堀辰雄や丸山薫らと「四季」を創刊。その同人には萩原朔太郎、室生犀星、井伏鱒二、中原中也、杉山平一などがおり、後に「四季派」と呼ばれ、後世の詩人に多大な影響を与えました。
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