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【第18回新潮ドキュメント賞&小林秀雄賞】新潮ドキュメント賞は河合香織さん、小林秀雄賞は平山周吉さんが受賞

第18回新潮ドキュメント賞&小林秀雄賞が決定!

第18回新潮ドキュメント賞&小林秀雄賞が決定!

新潮社は8月23日、第18回新潮ドキュメント賞および第18回小林秀雄賞の選考結果を発表しました。

両賞とも、受賞作には記念品および副賞として100万円が贈られます。贈呈式は10月4日、都内にて開催。

 

第18回新潮ドキュメント賞 受賞作品

第18回新潮ドキュメント賞は、次の通り決定しました。

 
■第18回新潮ドキュメント賞
河合香織(かわい・かおり)さん
『選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子』(文藝春秋)

 
受賞者の河合香織さんは、1974年生まれ。神戸市外国語大学外国語学部ロシア学科卒業。2009年『ウスケボーイズ 日本ワインの革命児たち』で小学館ノンフィクション大賞を受賞。今回の受賞作は今年5月に発表された第50回大宅壮一ノンフィクション賞も受賞

 
選考委員は、池上彰さん、梯久美子さん、櫻井よしこさん、藤原正彦さん、保阪正康さん。

授賞理由など詳細は、https://www.shinchosha.co.jp/prizes/documentsho/ をご覧ください。

 
なお、第18回新潮ドキュメント賞の候補作は以下の5作品でした。

【新潮ドキュメント賞 候補作】
◎『選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子』(河合香織さん/文藝春秋)
◎『記者、ラストベルトに住む トランプ王国、冷めぬ熱狂』(金成隆一さん/朝日新聞出版)
◎『吃音 伝えられないもどかしさ』(近藤雄生さん/新潮社)
◎『孤独の意味も、女であることの味わいも』(三浦瑠麗さん/新潮社)
◎『安楽死を遂げた日本人』(宮下洋一さん/小学館)

 

第18回小林秀雄賞 受賞作品

第18回小林秀雄賞は、次の通り決定しました。

 
■第18回小林秀雄賞
平山周吉(ひらやま・しゅうきち)さん
『江藤淳は甦える』(新潮社)

 
受賞者の平山周吉さんは、1952年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部国文科卒業。雑文家。元『文學界』編集長。

 
選考委員は、片山杜秀さん、関川夏央さん、堀江敏幸さん、養老孟司さん。

授賞理由など詳細は、https://www.shinchosha.co.jp/prizes/kobayashisho/ をご覧ください。

 

新潮ドキュメント賞および小林秀雄賞について

新潮ドキュメント賞と小林秀雄賞は、ともに財団法人「新潮文芸振興会」が主催。以前は、新潮学芸賞の名称で2001年まで開催されていましたが、2002年からノンフィクションを対象とする新潮ドキュメント賞と、評論・エッセイを対象とする小林秀雄賞とに分離しています。

新潮ドキュメント賞はノンフィクションを対象とし、「ジャーナリスティックな視点から現代社会と深く切り結び、その構成・表現において文学的にも良質と認められる作品」に授与される文学賞です。

小林秀雄賞は、フィクション(小説・戯曲・詩歌等)以外で「自由な精神と柔軟な知性に基づいて新しい世界像を呈示した作品」に授与されます。

両賞とも第18回は、平成30年7月1日から令和元年6月30日までを対象期間としています。

 

選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子
河合 香織 (著)

その女性は、出生前診断を受けて、「異常なし」と医師から伝えられたが、生まれてきた子はダウン症だった。函館で医師と医院を提訴した彼女に会わなければならない。裁判の過程で見えてきたのは、そもそも現在の母体保護法では、障害を理由にした中絶は認められていないことだった。ダウン症の子と共に生きる家族、ダウン症でありながら大学に行った女性、家族に委ねられた選別に苦しむ助産師。多くの当事者の声に耳を傾けながら選ぶことの是非を考える。出生前診断をめぐる様々な当事者たちの声からつむぐノンフィクション。

江藤淳は甦える
平山 周吉 (著)

没後二十年、小林秀雄が後継者と認めた戦後を代表する批評家の決定的評伝! 「日本という国はなくなってしまうかも知れない」――「平成」の虚妄を予言し、現代文明を根底から疑った批評家の光と影。二十二歳の時、「夏目漱石論」でデビューして以来ほぼ半世紀、『成熟と喪失』『海は甦える』など常に文壇の第一線で闘い続けた軌跡を、自死の当日に会った著者が徹底的な取材により解き明かす。新事実多数。

 
【関連】
新潮ドキュメント賞 | 新潮社
小林秀雄賞 | 新潮社

 


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