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小学校やめた!自由な不登校児を描いた絵本『ごろうのおみせ』刊行!イラストレーター・死後くんさんの原画展も開催

小学校やめた!自由な不登校児を描いた絵本『ごろうのおみせ』刊行!イラストレーター・死後くんさんの原画展も開催

小学校やめた!自由な不登校児を描いた絵本『ごろうのおみせ』刊行!イラストレーター・死後くんさんの原画展も開催

岩崎書店は、ちょっと変わった子を主人公にした絵本シリーズ「こんな子きらいかな?」の第3弾となる『ごろうのおみせ』(作:ごろうさん/絵:死後くんさん)を刊行しました。

また、本書の刊行を記念し、「死後くん 絵本『ごろうのおみせ』刊行記念原画展」も12月25日(火)まで開催中です。

 

小学校をやめて、お店を開き、落書きを売ることにした男の子のお話

【ストーリー】

ある日ごろうは小学校をやめた。小学校をやめて店をひらいた。

ごろうはお店を開きますが、肝心の売るものがありません。子どもだからね。

そこで、ごろうは落書きをしました。マジックで描いた〇。
怒られるかと思ったら…なんと、お客さんが来て全部売れてしまいました!

〇とか△を描いただけのお店が、まさかの大繁盛!
でも、あるとき……。

 

不登校? それとも自由人? こんな生き方、憧れちゃうかも。

ごろうは、自分で勝手に小学校をやめてしまい、謎のお店をはじめてしまう、とんでもない子ども。
世間的なことばで言うと、「不登校」ということになります。

でも、この物語のごろうは、そんな言葉を軽々と超越しています。自分の意志で動くこと、好きなことをとことんやること、一人でも飄々と生きていくこと。そのバイタリティ、クリエイティビティは、まさに「自由人」!
フツウに学校に通ったり、仕事をしていても、どこかで、こういう自由さに憧れる人は多いのではないでしょうか。

集団生活が苦手な子どもは、どこにでもいます。
人と一緒より、1人でいる方が性に合っているという人は、大人にも多いことでしょう。
そんな子ども、大人に、自由な生き方があることを伝える、希望あふれる絵本です。

 

今作が絵本デビュー!「ごろう」と「死後くん」は、どんな人?

作者の「ごろう」さんは、年齢不詳の謎の覆面作家。
本書に掲載されているプロフィールによりますと……。
京都府在住。昭和54年、調布市立北ノ台小学校入学。蟹座。好きな本は、福永信『アクロバット前夜』、福永信『コップとコッペパンとペン』、福永信『星座から見た地球』、福永信『一一一一一』、福永信『星座と文学』、福永信『三姉妹とその友達』、福永信による文と構成『こんにちは美術』、福永信編のアンソロジー『小説の家』。とありますが、果たしてその正体は……(ヒント多すぎですけど、ナイショ!)。

ところどころ登場する「言葉あそび」、終盤の「二転三転の展開」にご注目ください。ニヤリとすること請け合いです。

 
絵を手がけたのはイラストレーター・画家の「死後くん」さん。
ぎょっとする強烈なペンネームですが、すでにこの名で10年以上活動している、売れっ子のイラストレーター・漫画家さんです。NHK総合『おやすみ日本』内の「日本眠いい昔ばなし」のイラストをはじめ、書籍の装画やWeb漫画、音楽CDジャケットなど、幅広いジャンルで活躍しています。

小学生が主人公の今作では、子どもが描いたようなタッチで全ページを描出。ごろうの自由闊達さと、シュールな世界観を、軽やかに描き出しています。

 
◆お二人と親交のある小説家・長嶋有さんから、ステキな帯文が寄せられています!
「だれもごろうに勝とうなんて思わない
大人もごろうの弟子になりたい
友だちになって弟子になりたい!」
長嶋 有(小説家)

 

「こんな子いたら、どうする?」と問いかけてみて

学校にこない子が、自分のクラスにいたら、どう思う? どうやって仲間になる?
そういうことに思いを巡らせてほしい、そう願ってこの本は作られました。

「こんな子きらいかな?」シリーズは、絵本ではあまりメインになることのない、ちょっと嫌われそうな子を主人公にして、その子たちが、どういう行動をし、周囲はどう感じているか描いています。
ともすると、嫌われそうな子どもたちを、「排除」「矯正」するのではなく、「どう受け入れるか」考えてほしいと願って立ち上げられた企画です。

学校で、遊びの場で、はたまた道徳の授業で、「こんな子がいたら、きらいかな?」と問いかけてみてください。すぐに好きにはなれないかもしれない。けれど、こういう子もいるよね、と自然に受け入れるきっかけになることでしょう。

同調圧力が、大人だけでなく、子どもにまで影響をおよぼしている今、息苦しさ、生き辛さを感じている子ども、そういう子を見守る立場の大人に、ぜひ読んでほしい絵本です。

 

刊行記念イベント「死後くん 絵本『ごろうのおみせ』刊行記念原画展」 開催概要

■会期:2018年12月15日(土)~12月25日(火)

■会場:cafe+gallery芝生(東京都世田谷区経堂2丁目31-20/tel&fax:03-3428-5722)

■時間:13:00~19:00(最終日は18:00まで)

■入場料:無料

★イベント詳細:https://bit.ly/2UgO4ev

 

著者プロフィール

■作:ごろうさん

京都府生まれ。昭和54年、調布市立北ノ台小学校入学。京都府在住。蟹座。

好きな本は、福永信『アクロバット前夜』、福永信『コップとコッペパンとペン』、福永信『星座から見た地球』、福永信『一一一一一』、福永信『星座と文学』、福永信『三姉妹とその友達』、福永信による文と構成『こんにちは美術』、福永信編のアンソロジー『小説の家』。

 
■絵:死後くん(しごくん)さん

昭和52年生まれ。愛知県出身。昭和59年、刈谷市立亀城小学校入学。東京都在住。蟹座。

雑誌『POPEYE』連載漫画『ジョン&ポール』、NHK『おやすみ日本』の「日本眠いい昔話」イラスト、河出書房新社「ごきげん文藝シリーズ」装画、せきしろさん『海辺の週刊大衆』、『天久聖一の世論島』他、紙媒体を初め、TV、Web等、様々な媒体で活躍。玄光社より漫画『I My モコちゃん』を出版。「ペンネームが縁起が悪い」との理由で仕事が決まらないこと多々あり。

 

こんな子きらいかな? (2) ごろうのおみせ
あるひごろうはしょうがっこうをやめてみせをひらいた。でも、うるものがないかららくがきをした。マジックでかいた○。そしたらそれがどんどんうれる。だからどんどんかく。ごろうのおみせはだいはんじょう。でもあるとき…。
あの「ごろう」が人気イラストレーター「死後くん」とタッグを組んで待望の絵本デビュー!

 
【関連】
『ごろうのおみせ』原画展 死後くん | 展示 | 芝生

 


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