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書店の倒産が急増 2016年は前年比1.5倍 「休廃業・解散」は倒産の1.6倍増に

東京商工リサーチによると、2016年(1-12月)に倒産した「書店」は25件と、前年比1.5倍増に急増したとのことです。

 
全体の企業倒産が沈静化するなか、「書店」(書籍・雑誌小売業)の倒産件数は、25件(前年比56.2%増、前年16件)と急増。2年連続で前年を上回っています。

負債も52億9,800万円(同55.4%増、同34億800万円)となり、こちらも前年を上回っています。また、負債1億円未満が13件(構成比52.0%)と小規模事業者が過半数を占めており、小・零細規模の書店の厳しい実態が浮かび上がっています。

 
中堅の出版取次で、約300法人・800店舗の書店と取引していた太洋社(負債43億7,600万円)が2016年3月15日に破産を申請していますが、この影響を受けた書店は判明分だけで、連鎖倒産が2件、休廃業が17件(個人企業含む)、閉鎖された店舗は19店舗にのぼっています。

 
従業員数別では、5人未満が22件(前年比144.4%増、前年9件)と2.4倍増で、家族経営の小規模業者の倒産が際立っています。原因別では、「販売不振」が17件(前年比41.6%増、前年12件)。

 
なお、書店の休廃業・解散件数(年ベース)は、2016年が41件で前年より3件増加。2011年(23件)を底に年間40件前後で発生し、倒産を上回るペースで推移しています。「家族経営の小規模事業者を中心に、先行きが展望できないケースや、経営者の高齢化に伴う後継者難などで事業継続を断念するケースも目立つ」とのことです。

 
【関連】
2016年(1-12月)「書店」の倒産状況 : 東京商工リサーチ

 


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