プレゼンから就活、SNSまで「自己紹介」で人生が変わる! ドラえもんを本気でつくるAI研究者・大澤正彦さん『じぶんの話をしよう。』が刊行
ドラえもんを本気でつくるAI研究者・大澤正彦さんの著書『じぶんの話をしよう。──成功を引き寄せる自己紹介の教科書』がPHP研究所より刊行されました。
6月は、経団連ルールにおいて採用選考の解禁時期とされ、企業のインターンシップ参加を目指す学生にとっては応募開始のタイミングでもあります。就活準備の中で、業界や企業の研究と並んで必要とされるのが自己分析ですが、その分析結果をアピールする「自己紹介」を授業に取り入れているのが、日本屈指のAI研究者で日本大学文理学部准教授の大澤正彦さんです。本書は、大澤准教授が研究室で実践している戦略的自己紹介のつくり方を解説する、自身にとって2作目の著書となります。
ドラえもんをつくるには自己紹介が必要
2020年2月発売の『ドラえもんを本気でつくる』は、インタビュー依頼が殺到するなど話題となった、著者にとって初の著書でした。この前著で触れられているとおり、大学生の時に決意した「みんなとドラえもんをつくる」という夢は当初、誰にも相手にされませんでした。
本書『じぶんの話をしよう。』の中で著者は、当時を回顧して「不貞腐れていた」と述べています。夢の理解者に出会えず、それを他人のせいにしていたのです。
転機となったのは、伝わらない原因は自分にあると気づいたこと。何をどの順番で話せばよいか試行錯誤を始めるとたちまち理解者が増え、夢に近づいた実感がありました。この経験がきっかけとなり、「自己紹介さえできれば、全部うまくいく」を提唱する大澤メソッドが誕生したのです。
《私にとって自己紹介が重要だった理由は、ドラえもんをつくるために必要だったからです。自分の夢を多くの人に理解してもらい、協力してもらうためには、きちんと自己紹介ができる必要がありました。では、それを人に教えようと思った理由は……というと、やはり、ドラえもんをつくるために必要だったからです。》
(本書「人工知能の研究者が、なぜ自己紹介を教えるのか」より抜粋)
日大で自己紹介を教える理由
2020年、日大文理学部情報科学科に着任した著者は、研究室で1カ月間の自己紹介研修を始めました。
学生は自分を振り返る作業に重きをおいて、OKR(一般企業でも導入されている目的・目標管理ツール)を活用しながら、今できることや学びたいことを言語化しては、ブラッシュアップを繰り返しました。その結果、自分らしいアピールができるようになり、チームワークが生まれました。
そればかりか、企業との共同研究を始めるなど、学生たちの活躍が目立つようになったのです。まだ成長の波に乗っていない人が、波に乗るためにやるべきことが自己紹介だという著者の確信は、学生たちの変化によって裏付けられました。
ターゲット・目的・シチュエーションから「型」をつくる
自己紹介の準備や設定の仕方についても、実際に大澤研や授業で使用している図解やワークシートを掲載して、授業さながらに説明しています。
まず、自己紹介した先の未来に何が起きるとうれしいのか、OKRを使ってざっくりとした戦略を言語化します。
![学生が作成したOKRのワークシート_2-1](http://bookpooh.com/wp-content/uploads/2024/06/20240610_b2.jpg)
学生が作成したOKRのワークシート_2-1
![学生が作成したOKRのワークシート_2-2](http://bookpooh.com/wp-content/uploads/2024/06/20240610_b3.jpg)
学生が作成したOKRのワークシート_2-2
次に、その戦略に基づいて、
(1) ターゲット
(2) 目的
(3) シチュエーション
…の3要素から自己紹介の「型」を組み立てるのです。「自己紹介が苦手」「話せるようなことがない」という人でも、この3要素を意識すれば、何を話せばよいか、何が考えられていないからうまくいっていなかったのかが、わかるようになります。
![戦略と自己紹介の3要素](http://bookpooh.com/wp-content/uploads/2024/06/20240610_b4.jpg)
戦略と自己紹介の3要素
そして何より大切なのは、アクションです。
著者は本書「あとがき」の中で、ハッシュタグ「# じぶんの話をしよう」をつけて、SNSで自己紹介を発信してみようと呼びかけています。
読者の投稿を「そわそわしますが、楽しみにしています」という著者は、自己紹介し合う仲間を見つけてゲームのように楽しむことで、確実に上達できると断言します。身につけた度胸やスキルは、就活のみならず、営業トークやプレゼンテーション、転職などにも役立つ武器になるのです。
就職を希望する学生からセカンドキャリアを考える社会人まで、「じぶんの話」で成功をつかみたいすべての人におススメの一冊です。
本書の構成
この本を手に取ってくださった方へ
序章 人工知能の研究者が、自己紹介を教える理由
第1章 自己紹介すると、夢がかなうのはなぜか
第2章 自己紹介とは○○である
第3章 戦略的自己紹介のつくり方
第4章 実践!自己紹介の型
著者プロフィール
大澤正彦(おおさわ・まさひこ)さんは、1993年生まれ。日本大学文理学部准教授/次世代社会研究センター(RINGS)センター長。東京工業大学附属科学技術高校情報システム分野、慶応義塾大学理工学部情報工学科をいずれも主席で卒業。研究テーマはHuman-Agent Interaction(HAI)、全脳アーキテクチャなどを通した、人とかかわる汎用人工知能の実現。Forbes JAPAN「日本発『世界を変える30歳未満』30人」に選ばれる。
著書に『ドラえもんを本気でつくる』(PHP新書)がある。夢はドラえもんをつくること。
![]() | じぶんの話をしよう。 成功を引き寄せる自己紹介の教科書 大澤 正彦 (著) 自己紹介さえできれば、全部うまくいく! |
<既刊>
![]() | ドラえもんを本気でつくる (PHP新書) 大澤 正彦 (著) 子供の頃からの夢「ドラえもんをつくる」ために、神経科学や認知科学を武器に本気で最新のAI開発に取り組む、新進気鋭の研究者が語る人とロボットの未来論。 漠然と「ドラえもんをつくりたい」と夢見ていた著者。小学生のころからロボットをつくり始めて大学在学中から本格的に研究を行い、「みんなとドラえもんをつくる」ことを決意する。単なるロボットとしてではなく、人とのかかわりや人間がもつ感情や心に注目。「人間」を徹底的に研究し、最新のAIやHAIをもとに、本気で「ミニドラ」づくりに取り組む。 |
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