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【訃報】翻訳家・上田真而子さんが死去 『はてしない物語』『ハイジ』など

翻訳家でドイツ文学者の上田真而子(うえだ・まにこ)さんが12月17日、京都市内の病院で死去しました。87歳。葬儀は近親者で行われます。

 
上田真而子さんは、1930年生まれ。京都府立女子専門学校を卒業。西ドイツ(当時)のマールブルク大学を中退。京都ドイツ文化センターに勤務の後、児童文学の翻訳をスタート。1981年に『レムラインさんの超能力』でサンケイ児童出版文化賞、1982年にミヒャエル・エンデの『はてしない物語』(共訳)で日本翻訳文化賞を、1985年に『あの年の春は早くきた』でサンケイ児童出版文化賞を、1988年に同書で国際アンデルセン賞国内賞を受賞。

翻訳作品は、『ハイジ』『あのころはフリードリヒがいた』『ジム・ボタンの機関車大旅行』『熊とにんげん』『黒いお姫さま』『おばあちゃん』『彼の名はヤン』『バンビ』など多数。
また、著書に『幼い日への旅』『おばけさんとのやくそく』など。

 

はてしない物語 (エンデの傑作ファンタジー)
バスチアンはあかがね色の本を読んでいた――ファンタージエン国は正体不明の〈虚無〉におかされ滅亡寸前。その国を救うには、人間界から子どもを連れてくるほかない。その子はあかがね色の本を読んでいる10歳の少年――ぼくのことだ! 叫んだとたんバスチアンは本の中にすいこまれ、この国の滅亡と再生を体験する。

 
幼い日への旅 (福音館日曜日文庫)
1200年の歴史をもつ仏教の聖地高野山。女人禁制の名残り色濃くのこる大寺院で育った著者が、幼い日々の至福の時の思い出を綴る。どこかにあるにちがいない情景への”時間をさかのぼる旅”。

 


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