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島村木綿子さん「第30回小川未明文学賞」大賞受賞作『カステラアパートのざらめさん』が書籍化

島村木綿子さん著『カステラアパートのざらめさん』

島村木綿子さん著『カステラアパートのざらめさん』

「日本児童文学の父」小川未明の精神を受け継ぐ児童文学賞「第30回小川未明文学賞」で大賞を受賞した島村木綿子さんの「カステラアパートのざらめさん」が書籍化され、Gakkenより刊行されました。主人公のこのみと、アパートの住人、そして不思議な大家さんとの交流を描いたファンタジー作品です。絵はコマツシンヤさんが担当。

 

550点を超える応募作から選ばれた、第30回小川未明文学賞大賞作品『カステラアパートのざらめさん』

 
【あらすじ】

小学4年生のこのみは、拾った子猫を飼うために、カステラのような見た目のアパートに引っ越すことに。そこには、いつもカメを連れている、ちょっとぶっきらぼうな大家さんがいました。このみは、ある日、大家さんの不思議な能力を目の当たりにするのです……。

▲主人公のこのみは、はじめ、ざらめさんを少しこわい人だと思いますが……

▲主人公のこのみは、はじめ、ざらめさんを少しこわい人だと思いますが……

◆第53回青少年読書感想文全国コンクール『七草小屋のふしぎなわすれもの』の作者による、温かいメッセージに溢れるお話

作者・島村木綿子さんが、「たとえ血がつながっていなくても、人間じゃなくても、自分を大切に思ってくれる誰かが身近にいる、と感じとってほしい」という思いを込めて書いた作品です。お話には、アパートの住人たちのほかに、たくさんの動物も登場します。

▲ざらめさんといつも一緒にいるカメの千太郎も、「身近な誰か」の一人です。

▲ざらめさんといつも一緒にいるカメの千太郎も、「身近な誰か」の一人です。

◆「トラブル旅行社」「ミッチの道ばたコレクション」の絵を描いたコマツシンヤさんがイラストを担当

「カステラアパート」の可愛らしい外観や、美しい池の景色、表情豊かな人物・動物たちのイラストで、お話の世界に引き込まれます。

▲色も綺麗なイラストで、物語の世界が広がります。

▲色も綺麗なイラストで、物語の世界が広がります。

<小川未明文学賞選考委員・直木賞作家 中島京子さん選評>

「タイトルも内容も面白い。完成度が高く、オリジナリティもある。楽しんで読んだ、好きな作品です。」

 

小川未明文学賞について

小川未明文学賞は、上越市出身の小説家・童話作家で、「日本のアンデルセン」とも呼ばれる小川未明の没後30周年を記念し、「小川未明の文学精神を継承し、新しい時代にふさわしい創作児童文学作品を輩出」する目的で、平成3年に創設された公募の文学賞です。

新潟県上越市と小川未明文学賞委員会が主催し、学研プラスが第9回より協賛しています。文化庁、新潟県、早稲田大学文化推進部、上越教育大学、日本児童文学者協会、日本児童文芸家協会が後援。

★公式サイト:https://gakken-ep.jp/extra/mimei-bungaku/

 

著者プロフィール

 
■作:島村木綿子(しまむら・ゆうこ)さん

熊本県出身、長崎県在住。1998年「うさぎのラジオ」で毎日新聞小さな童話大賞、2002年に詩集『森のたまご』(銀の鈴社)で三越左千夫少年詩賞を受賞。

主な作品に『七草小屋のふしぎなわすれもの』(第53回青少年読書感想文全国コンクール課題図書)、『七草小屋のふしぎな写真集』『うさぎのラジオ』『あやめさんのひみつの野原』『クロケのジャムとももふか草』(以上、国土社)、『たいくつなトラ』(福音館書店)などがある。日本児童文学者協会会員。

 
■絵:コマツシンヤさん

高知県出身。漫画家・イラストレーター。2004年、漫画「睡沌気候」でアックスマンガ新人賞・本秀康個人賞を受賞。

主な漫画作品に『睡沌氣候』(青林工藝舎)、『8月のソーダ水』(太田出版)、『つるまき町 夏時間』(新潮社)など。絵本や児童文学の作画に『ミライノイチニチ』(あかね書房)、「ミッチの道ばたコレクション」シリーズ(偕成社)、「トラブル旅行社」シリーズ(金の星社)、『ゆかしたのワニ』(福音館書店)などがある。

 

カステラアパートのざらめさん (ジュニア文学館)
島村木綿子 (著), コマツシンヤ (イラスト)

【第30回小川未明文学賞 大賞受賞作品!】
~引っこし先の不思議な大家さんが、
わたしにだけ教えてくれた「ひみつ」って?~
身近な自然、動物、家族を、大切にしたくなる。
カステラみたいにふわふわでやさしい、心あたたまる物語。

小学4年生のこのみは、拾った子猫を飼うため、お母さんと2人で住める「ペット可」の部屋を探していました。なかなか見つからず困っていたところに紹介されたのは、カステラのような見た目のアパート。そこの大家さんは、魔女なのではないかといううわさがある、ちょっと変わった人でした。
このみは、大家さんを「ざらめさん」と呼び仲よくしますが、ざらめさんには、とあるひみつが……。不思議なことが起こるたびに理由をさぐっていたこのみは、ある日、ざらめさんの不思議な能力を見せてもらうことになるのです。

 
【関連】
小川未明文学賞

 


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