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【訃報】”たぬき先生”毛利子来さんが死去 『ひとりひとりのお産と育児の本』で毎日出版文化賞

型にはめない自由な子育てを提唱し、”たぬき先生”の愛称で親しまれた小児科医・毛利子来(もうり・たねき)さんが10月26日、慢性心不全のため都内の病院で死去しました。87歳。葬儀は近親者で執り行われました。

 
毛利子来さんは、1929年生まれ。千葉県出身。岡山医科大学(現・岡山大学医学部)を卒業。診療所勤務などを経て、東京・原宿で小児科医院を開業。診察の傍ら、育児や教育に悩む母親らの相談に力を注いできました。雑誌『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』(ジャパンマシニスト社)の元・編集代表。著書『ひとりひとりのお産と育児の本』で毎日出版文化賞を受賞。

『赤ちゃんのいる暮らし』『孫をめぐるおとなの作法』『子育ての迷い解決法 10の知恵』『よい親でなくとも子は育つ 83歳、小児科医の太鼓判』など、育児に関する著書多数。ルソーの『エミール』をモチーフに、エミールとその恋人ソフィを主人公とし、不安や孤独のうちにさまよう現代人の魂を描く長編小説『エミールとソフィ』も刊行。

 

赤ちゃんのいる暮らし (ちくま文庫)
初めての赤ちゃんと、楽しく暮らすための知恵と方法がいっぱいつまった本。あまり、堅苦しく「こうしなければいけない」「これは間違っている」と考えるのではなく、赤ちゃんの個性に即して、柔軟に考えて対応すればいいですよという小児科医の著者の言葉は、親をほっとさせてくれるはず。和田誠さんのかわいいイラストと、心なごむ詩や韻文でも楽しめる。

 
ひとりひとりのお産と育児の本
妊娠から出産、子どもの発育・病気、障害や予防接種など、体と心に関するひとりひとりの不安や疑問に毛利先生が丁寧にお答えします。

 


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