水木しげるさん『総員玉砕せよ!』新装完全版が刊行 未発表構想ノートを20ページ収録
昨年、水木しげるさん生誕100周年企画の準備中に、水木プロダクション内で『総員玉砕せよ!』の構想ノートが発見されました。講談社文庫より7月に刊行された戦記漫画『総員玉砕せよ! 新装完全版』では、歴史的遺品と言えるノートを20ページにわたり特別収録。
国同士の戦いで全世界に激震が走る今、「戦争とは何か」を深く考えることができる一冊となっています。
作品に込められた魂の決意が心に響く新装完全版!
新装完全版では、没後に発見された未公開の構想ノートを20ページにわたり特別収録。旧版になかった登場人物表も追加しています。また、水木さんと親交が深かったノンフィクション作家・足立倫行さんの新解説も掲載。
【あらすじ】
太平洋戦争末期の南方戦線ニューブリテン島バイエン。
米軍の猛攻で圧倒的劣勢の中、日本軍将校は玉砕を決断する。兵士500人の運命は?
著者自らの実体験を元に戦争の恐ろしさ、無意味さ、悲惨さを描いた傑作戦記漫画。
<水木しげるさんの長女・原口尚子さんよりコメント>
著者プロフィール
著者の水木しげる(みずき・しげる)さんは、1922年生まれ。鳥取県境港市で育つ。
太平洋戦争時、激戦地であるラバウルに出征。爆撃を受け左腕を失う。
復員後紙芝居作家となり、その後、漫画家に転向。
1965年、別冊少年マガジンに発表した『テレビくん』で第6回講談社児童まんが賞を受賞。
代表作に『ゲゲゲの鬼太郎』『河童の三平』『悪魔くん』などがある。
1989年『コミック昭和史』で第13回講談社漫画賞を受賞。1991年紫綬褒章、2003年旭日小綬章を受章。同年、境港市に水木しげる記念館が開館。
2007年、仏版「のんのんばあとオレ」が仏アングレーム国際漫画祭最優秀賞を受賞。2009年、仏版「総員玉砕せよ!」が同漫画祭遺産賞を受賞。2012年、「総員玉砕せよ!」がウィル・アイズナー賞最優秀アジア作品賞を受賞。
2010年、文化功労者顕彰。2015年11月、逝去。
総員玉砕せよ! 新装完全版 (講談社文庫) 水木 しげる (著) 今こそ戦争を考える。 太平洋戦争に従軍した漫画家・水木しげるが 大ボリューム20ページ |
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