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【令和3年度 俳人協会四賞】俳人協会賞を津川絵理子さん『夜の水平線』が受賞 評論賞に西田もとつぐさんと根本文子さん

俳人協会は、優れた句集や評論などに贈られる俳人協会四賞(第61回俳人協会賞および第45回俳人協会新人賞、第36回俳人協会評論賞、第36回俳人協会評論新人賞)の受賞作を発表しました。

 

俳人協会四賞が決定!

俳人協会四賞が次の通り決定しました。

 
■第61回俳人協会賞

津川絵理子(つがわ・えりこ)さん
句集『夜の水平線』(ふらんす堂)

 
■第45回俳人協会新人賞

該当作なし

 
■第36回俳人協会評論賞

◎西田もとつぐ(にしだ・もとつぐ)さん
『満洲俳句 須臾の光芒』(リトルズ)

◎根本文子(ねもと・あやこ)さん
『正岡子規研究 中川四明を軸として』(笠間書院)

 
■第36回俳人協会評論新人賞

該当作なし

 
俳人協会賞を受賞した津川絵理子さんは、1968年生れ。兵庫県出身。1991年「南風」に入会。鷲谷七菜子さん、山上樹実雄さんに師事。2007年『和音』で俳人協会新人賞、同年に角川俳句賞、2013年『はじまりの樹』で星野立子賞と田中裕明賞を受賞。2014年から2019年まで「南風」主宰。

俳人協会評論賞を受賞した西田もとつぐさんは、1934年生まれ。兵庫県出身。甲陽学院中学校・高等学校、早稲田大学教育学部卒業。芦屋大学附属高校で社会科教諭として40年間勤務。「鶴」「万蕾」に参加。二、三の俳誌を経て、「船団」「雲の峰」「ににん」に参加。大阪俳句史研究会監事、芦屋ユネスコ協会常任理事などを歴任。

同じく評論賞を受賞した根本文子さんは、1939年生まれ。東京都出身、宮城県登米市錦織で成長。東洋大学文学部国文学科卒業、同大学大学院文学研究科国文学専攻博士後期課程満期退学。1999年に俳誌『槙』(平井照敏さん主宰)に入会、2001年同人。2004年『槙』終刊に伴い、『翡翠』(鈴木章和さん主宰)設立同人。俳文学会会員、俳人協会会員、子規研究の会会員、芭蕉会議会員、『柳絮』会員。

 

俳人協会四賞について

俳人協会賞は、俳人協会が1961年に創設した俳句の賞です。過去1年間に刊行された協会会員の句集を対象とします。1977年に、50歳以下の協会会員の第一句集を対象とした俳人協会新人賞が創設されました。

俳人協会評論賞は、1979年に創設された俳句評論賞です。協会会員による評論的著作を対象とします。1993年より新人賞も設けられています。

 

夜の水平線
津川絵理子 (著)

◆第三句集
日々の暮しのなか、ささやかだけれど心に留めておきたいものがあります。
それらを俳句にしてきました。
(あとがきより)

◆作品紹介
思ひ出すために集まる春炬燵
二の腕のつめたさ母の日なりけり
梅雨寒し造花いくつも蕾持ち
近づいてくる秋の蚊のわらひごゑ
金盥ぐわんと水をこぼし冬
鎌倉の立子の空を初音かな
黙考の大金蠅は打ち難し
麻服をくしやくしやにして初対面
鴉呼ぶ鴉のことばクリスマス
あたたかやカステラを割る手のかたち

満洲俳句 須臾の光芒
西田 もとつぐ (著)

かつて日本の傀儡国家として存在した満洲国。
日本国内とは異なる大陸の風土や文化、「王道楽土、五族協和」をうたう戦時下の満洲で、どのような俳句作品や俳壇の動きがあったのか。
満洲国の崩壊とともに終焉をむかえた満洲俳句の一瞬の輝きを、残された数少ない史料から読み解こうとする、著者のライフワークをまとめた1冊。

正岡子規研究 ―中川四明を軸として―
根本文子 (著)

時代を超えて愛される正岡子規の俳句。その感性は、中川四明や高濱虚子、夏目漱石といった同時代の文化人との交流を通して形成されたものだった。
本書では子規を支えた俳人・中川四明に焦点を当てて、その軌跡を追う。

中川四明は、学校教員を経て新聞社に勤務するかたわら、俳人としても活躍。『俳諧美学』など俳句に関する書籍や雑誌を多数手がけ、近代俳句の発展に貢献した。
正岡子規にとっては新聞『日本』の先輩記者に当たり、記者職を離れた後も俳句をはじめとした文学・美学について互いに影響を与え合う関係を構築している。

俳句界に革新を起こした傑物・正岡子規の美学が培われた過程を、同志・中川四明という新しい視点で読み直す子規研究の必読書。

 
【関連】
公益社団法人 俳人協会・俳句文学館

 


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