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「この本全体に流れている極北の匂いに、どれだけアラスカの自然への憧れを掻き立てられただろう」星野道夫さんの”宝物”『極北の動物誌』が復刻! 写真家・大竹英洋さんを招いたトークイベントもオンライン開催

ウィリアム・プルーイット著『極北の動物誌』

ウィリアム・プルーイット著『極北の動物誌』

山と溪谷社は、ウィリアム・プルーイット著『極北の動物誌』を12月16日に刊行します。

 

星野道夫さんが「名作」と呼んだ幻の古典『極北の動物誌』がヤマケイ文庫から刊行

本書は、写真家の星野道夫さんが宝物のように大切にしていた本で、長らく絶版だったため幻の名著として知られていましたが、このたびヤマケイ文庫から復刻することになりました。

 
星野さんは著書『ノーザンライツ』のなかで、「この本全体に流れている極北の匂いに、どれだけアラスカの自然への憧れをかきたてられただろう」と語っています。

 
本書の著者であるウィリアム・プルーイットは、極北の地に生きるカリブーやオオカミなどの動物研究の第一人者として、そしてアラスカを核の実験場となる危機から守った人物としても知られています。

 
どのページをめくっても、極北の地に生きる生き物たちへの温かな眼差しと深い観察眼に満ちあふれているため、読者はあたかもその場に居合わせているかのように感じられるでしょう。アカリスと一緒に木の枝から枝へ飛び移ったり、オオカミと一緒にカリブーの群れを追う臨場感を味わうことができるのです。

 
1967年に出版された原著と同じく、ウィリアム・ベリーの生き生きとしたイラストが、登場する生き物すべてのあたたかな存在感とすばらしい躍動感を伝えているのも本書の大きな魅力の一つです。

 

著者プロフィール

著者のウィリアム・プルーイット(1922-2009)は、アメリカのメリーランド州出身。動物学者。

アラスカにおけるアメリカの核実験場開発計画「プロジェクト・チャリオット」を環境調査によって阻止し、そのためアメリカを追われることになった。その詳細は星野道夫さん著『ノーザンライツ』に記されている。

カナダに移住後は、マニトバ大学動物学研究室教授。タイガ生物学研究所を設立。極寒地における野生生物の研究を続け、カナダ科学アカデミー最優秀賞などを受賞。1993年、アラスカ州政府より正式の謝罪を受け、名誉回復。アラスカ大学名誉博士となる。

 

『極北の動物誌』刊行記念トークイベントを開催

『極北の動物誌』の出版を記念して、北の自然をテーマに20年間撮影を続けている写真家・大竹英洋さんを迎えて、トークイベントが開催されます。

オオカミが暮らす森の魅力、星野道夫さんへの思い、そしてウィリアム・プルーイットとの関わりについて、野生の息づく大自然の写真を交えて語ります。

このトークイベントでは、特別に、今もアラスカと日本を行き来する星野直子さんからのビデオメッセージも届けます。

 
<イベント概要>

■内容
地球温暖化の危機が叫ばれ、自然と経済、そして私たちの未来像が模索されている現在。
なぜ今、この本が注目に値するのか。
そしてウィリアム・プルーイットから星野道夫へ、さらに大竹英洋さんへと受け継がれた大切なメッセージとは。

■日時:2021年12月16日(木)19:30~21:00

■場所:YouTube「山と溪谷チャンネル」よりライブ配信(https://youtu.be/ZHV2YcjeeY4

■費用:無料

■特典:星野直子さんからのビデオメッセージ

■主催:株式会社山と溪谷社

 
【大竹英洋さん プロフィール】

大学卒業後、著名な写真家ジム・ブランデンバーグに弟子入りしようと、ミネソタ州北部の森へ旅する。以来、カナダへもフィールドを広げ、ノースウッズと呼ばれる北方林を舞台に人間と自然のつながりをテーマに撮影。ナショナル ジオグラフィック日本版や写真絵本などで作品を発表している。

2018年、連載をまとめた『そして、ぼくは旅に出た。』で第7回梅棹忠夫・山と探検文学賞を受賞。2019年、カラフトフクロウの営巣を捉えた作品で日経ナショナル ジオグラフィック写真賞 ネイチャー部門最優秀賞を受賞。2021年、これまでの活動の集大成となる写真集『ノースウッズ 生命を与える大地』で第40回土門拳賞を受賞。

 

ヤマケイ文庫 極北の動物誌
ウィリアム・プルーイット (著), 岩本 正恵 (翻訳)

星野道夫が「名作」と呼んだ幻の古典。
この本全体に流れている極北の匂いに、どれだけアラスカの自然への憧れを掻き立てられただろう/星野道夫

カリブー、ムース、オオカミらが危ういバランスの上で織りなす極寒の地の生態系――。

『沈黙の春』が人類による自然破壊に警鐘を鳴らした1960年代初め、アラスカの大地を核実験場開発の脅威から守り抜き、そのため故国アメリカを追われた動物学者がいた。
彼の名はウィリアム・プルーイット。極北の大自然と生命の営みを、詩情あふれる筆致で描き、写真家の星野道夫が遺作『ノーザンライツ』のなかで、敬意をこめて「アラスカの自然を詩のように書き上げた名作」と評した幻の古典を文庫化。

気候危機と生物多様性の危機が差し迫るなか、人の営みと自然の営みの共存を問いかける本書は、「エコロジーとは何か」を知るための入門書であり、今を生きる全ての人へのギフトだ。

 
【目次】
刊行によせて 星野直子

プロローグ
旅をする木
タイガの番人
ハタネズミの世界
ノウサギの世界
待ち伏せの名手
狩りの王者
カリブーの一年
ムースの一年
ムースの民
生命は続く
ホームステッド
にわか景気
未来の展望

謝辞
エピローグ―一九八八年版あとがき

訳者あとがき
文庫化によせて 大竹英洋

<参考>

ノーザンライツ (新潮文庫)
星野 道夫 (著)

星野道夫が愛したアラスカの人びとの、遥かな物語。
著者の渾身の遺作。カラー写真多数収録。

ノーザンライツとはオーロラ、すなわちアラスカの空に輝く北極光のことである。この本には、運命的にアラスカに引き寄せられ、原野や野生生物と共に生きようとした人たちの、半ば伝説化した羨ましいばかりに自主的な生涯が充ち満ちている。
圧倒的なアラスカの自然を愛し、悠然と流れるアラスカの時間を愛し続けて逝った著者の渾身の遺作。カラー写真多数収録。

 
【関連】
【生配信】『極北の動物誌』出版記念トークイベント 大竹英洋さんが語る星野道夫とウィリアム・ブルーイット、そして北の大地の魅力 星野直子さんからのビデオメッセージも! – YouTube

 


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