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創拓社出版が東京地裁より破産手続き開始決定を受ける

出版社の創拓社出版(東京・台東区/資本金9000万円)が8月28日、東京地裁から破産手続き開始決定を受けました。破産管財人は辺見紀男弁護士(成和明哲法律事務所)。

 
創拓社出版は1983年12月に設立。1999年2月より現商号。書籍出版のほか、個別指導塾の運営、家庭教師の派遣および教材販売などを手がけていました。

帝国データバンクによると、「小・中・高校生を対象とした『個別指導塾まつがく』を主力事業とし、全国に83教室(長野県34、北海道9、青森県3、岩手県9、新潟県15、埼玉県8、群馬県1、富山県1、福岡県3)を展開、生徒数は一時4000名程度に」達しており、また、「関西、九州に展開する『家庭教師のスタート』、関東圏を中心とする『家庭教師のオリオン』の屋号で、家庭教師派遣事業も手がけ、2016年3月期には年収入高約22億7200万円を計上していた」とのことです。

しかし、昨年4月にアート作品販売のアールビバン(ジャスダック上場)が同社の子会社において、創拓社出版に対する営業貸付金4億2000万円が取立遅延・取立不能のおそれが生じたことを発表。「人件費負担や拠点維持費用などが重荷となり、余裕のない資金状況が表面化するなかで、取引先に対する支払遅延も散発。この間、不採算教室の閉鎖や関係会社への事業移管、放課後等デイサービス児童発達支援といった新規事業への参入などで立て直しに努めていた」そうですが、業況は改善せず、今回の措置となりました。

なお、関係会社の株式会社創拓社(資本金300万円)も同日付で破産手続き開始決定を受けているほか、「これまで創拓社出版が手がけていた事業(個別指導、家庭教師)の大半は、別会社が事業を引き継ぐなどして継続」されています。

 
【関連】
倒産速報 | 株式会社 帝国データバンク[TDB]
(株)創拓社出版ほか1社 : 東京商工リサーチ
当社子会社における債権の取立不能のおそれに関するお知らせ|アールビバン株式会社〔PDF〕

 


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