本のページ

SINCE 1991

映画『鴨川ホルモー』の脚本家・経塚丸雄さんの『維新の羆撃ち』が発売 本作で描きたかったもの、新人賞受賞時の心境を語る

映画『鴨川ホルモー』の脚本家・経塚丸雄さんの『維新の羆撃ち』が発売 本作で描きたかったもの、新人賞受賞時の心境を語る

映画『鴨川ホルモー』の脚本家・経塚丸雄さんの『維新の羆撃ち』が発売 本作で描きたかったもの、新人賞受賞時の心境を語る


1億人の本と本屋の動画投稿サイト「本TUBE」にて、映画『鴨川ホルモー』を手掛けた脚本家で、歴史時代小説界における期待の新人!?経塚丸雄さんの新作『維新の羆撃ち』の発売を記念し、経塚さんのインタビュー動画を掲載。経塚さんが、本作で描きたかったものや、第6回歴史時代作家クラブ賞新人賞受賞時の心境などを語っています。

★本編再生はコチラ!
http://www.hon-tube.com/pc/movie.php?movieid=2056

 

第6回歴史時代作家クラブ賞新人賞受賞の経塚丸雄さんが登場

動画投稿サイト「本TUBE」を運営する旭屋書店では、経塚丸雄さんの新刊『維新の羆撃ち』の発売を記念して、著者インタビューを実施しました。

経塚さんは脚本家として、『鴨川ホルモー』や、第25回城戸賞入選の『連弾』などの映画作品を担当。2016年に刊行された、初の時代小説『旗本金融道 銭が情けの新次郎』が第6回歴史時代作家クラブ賞新人賞を受賞し、人気シリーズ化されたことでも話題となっています。

 

新刊『維新の羆撃ち』で描きたかったもの

新刊『維新の羆撃ち』は江戸末期の戊辰戦争・箱館戦争を背景に、全てを失い“羆撃ち”となった男が、人として再生していく本格時代小説。歴史、ハンティング、クマと、要素が盛り沢山の本作について話を伺っています。

「リサーチのために、本をいっぱい読みましたね。一番後ろのページに、参考文献が載っています。ハンティングの場面展開も、本で読んで繋ぎ合わせました。それにしても、クマは賢いですね。羆撃ちに使える犬は20頭に1頭くらいで、非常にずる賢いんですが、それをクマが出し抜く。犬のエリートよりも、クマのほうが賢いんです。賢い動物は怨念も持つから、執念深く来ます。ハンターが打ち損じて逆襲された時、クマはハンターの顔を潰すんですよ。」

主人公も誰もがつい応援したくなるような魅力的なキャラクターだが、どのように生まれたのでしょうか?
「元々シナリオライターの出身なので、漫画もそうかもしれないけどキャラを立てないと企画書が通らないんですよ。キャラが立つようにと最初から考えていた設定はありましたが、書き進めていくうちに修正した要素もけっこうありました。」

キャラ設定へのこだわりからも分かるように、歴史物というよりは、一人の男が再生していく話を書きたかったという経塚さんは、本書を“魂の救済の書”と表現しています。とはいえ、堅苦しいトーンではなく、アクションシーンや女性との関わりも描いたエンターテインメント性あふれる一冊として仕上がっています。

20170827_a2

 

第6回歴史時代作家クラブ賞新人賞受賞時の心境について

ちなみに、1巻が第6回歴史時代作家クラブ新人賞を受賞した『旗本金融道』についても語っています。
「シルバーの時代小説ファンのお父さんたちという、小さなところを訴求対象にした作品だったので、そんなに評価されるとは思ってなかったです。ただし、他の賞よりも嬉しかったのは、同業者の方に褒められたということ。同業者ってある意味ライバルじゃないですか。その人たちが、『こいつの本だったらいいんじゃない』って言ってくれたのが、後から考えると嬉しかったですね。」

『旗本金融道』はタイトルから想起するような金融の話というよりは、どちらかというと人情を描いた作品でしたが、その辺りはどう意識されたのでしょうか?
「人情、剣劇、笑いがある作品に仕上がっています。金融の仕組みを書くのは難しいし、読んでいる人が『うるさいな』と感じるかなと思いました。でも同時に、お金の持っている汚さとか、銭ゲバの人、あるいは守銭奴の人の滑稽さは十全に入れている。そういう意味での金融道として読んでいただければ、タイトルとの齟齬はないのかなと思います。」

江戸の侍といえば高い地位にもかかわらず、260年間金銭的に豊かになることはなく、物価だけが上がっていくため辛かったという。そういったリアルな時代背景も楽しめる作品となっています。

入り組んだ幕末を、様々な人物の立場や行動を描くことによって時代物としての幅を広げ、更には秀逸な人間描写が非常に魅力的な経塚作品。作家としては“新人”ということになりますが、全くそうは思わせない見事な表現力は、群雄が割拠する時代小説界の新たなエースといっても良いのでないでしょうか。

 

本TUBEとは

著者出演動画数は国内最大級。本屋が作った動画で気軽に”本”と出会えるコミュニティサイトです。

読んでみたくなる本が動画で見つかる、読んだ本の記録や整理できる本棚機能など、毎日の読書がもっと楽しくなるコンテンツが盛りだくさんです。

★URL:http://www.hon-tube.com/
★公式Twitter:https://twitter.com/hontube
★公式Facebookページ:https://www.facebook.com/hontube2017/

 

維新の羆撃ち
箱館戦争で敗残兵となり、深手を負った元幕府遊撃隊士の奥平八郎太は、実の兄・喜一郎と膝を撃たれ重傷の本多佐吉とともに、蝦夷地の深い森へと落ち延びる。犬死しても意味はないと、兄を一人逃がした八郎太であったが、残された瀕死の二人を待っていたものは人外の脅威だった。意識を失っていた八郎太が、再び目を覚ましたとき、そこにあったのは口元から顎にかけて真っ赤に血で染めた漆黒の大ヒグマであった―

全てを失い羆撃ちとなった男が、人として再生していく本格時代小説!

 
【関連】
【著者出演】維新の羆撃ち 経塚丸雄 | 本の動画投稿コミュニティサイト「本TUBE」
本の動画投稿コミュニティサイト「本TUBE」

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です