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【訃報】「こぐまちゃんえほん」シリーズのわかやまけんさんが2015年に死去 追悼原画展に合わせて公表

「こぐまちゃんえほん」シリーズで知られる、絵本作家のわかやまけん(本名:若山憲)さんが、2015年7月17日に85歳で死去していたことが明かされました。死去当初は本人と遺族の意思で伏せられていましたが、宇佐市民図書館(大分県宇佐市)で開催中の追悼原画展に合わせて公表されました。

わかやまけんさんは、1930年生まれ。岐阜県出身。グラフィックデザイナーから絵本作家に転身。1968年に出版した『きつねやまのよめいり』でサンケイ児童出版文化賞を受賞。

1970年から発行する「こぐまちゃんえほん」シリーズは、全15冊で、累計950万部を超えるロングセラーとなっています。その中でも、1972年出版の『しろくまちゃんのほっとけーき』は累計290万部超という人気です。

他の著書に、『おいしいね おいしいよ』『おばけのどろんどろんとぴかぴかおばけ』『ぼくみてたんだ』『おんぶにだっこ』など。

 
なお、追悼原画展「ありがとう!わかやまけんさん」は9月3日まで宇佐市民図書館で開催されています。

 
【追悼原画展「ありがとう!わかやまけんさん」概要】

●内容:60点の原画に加え、鉛筆画やこぐまちゃん人形等、展示

●開催日時:2017年7月15日(土)~9月3日(日)

●入場料:無料

●開催場所:宇佐市民図書館2階「渡綱記念ギャラリー」

●主催:宇佐市教育委員会・宇佐市民図書館

※詳細は、http://www.usa-public-library.jp/news170712.html をご覧ください。

 

しろくまちゃんのほっとけーき (こぐまちゃんえほん)
しろくまちゃんが、お母さんと一緒にホットケーキを作るお話。1970年の発売以来ロングセラーを続ける「こぐまちゃんえほん」シリーズのなかでも、特に人気の1冊。

冷蔵庫から卵を取り出して(1個、割れてしまうけれど)、牛乳をいれてよくかきまぜる。ふわふわの小麦粉とふくらし粉を加えてまぜたら、さあ、フライパンへ。この後が、この絵本最大の見せ場。ホットケーキがだんだん焼けていく12の工程が、楽しい擬音とともに見開きページにずらりと並んでいる。

「ぽたあん」と白い生地を落して、表面が「ぷつぷつ」してきたら、生地は黄色く色づいている。「しゅっ」「ぺたん」とひっくり返せば、今度はこんがりきつね色。「ふくふく」とふくらんだら、「ぽいっ」とお皿にのせて、できあがり。お友だちを呼んで、なかよく食べたら、お皿洗いも、自分でやろう。

この本を開くたび、きっとホットケーキを食べたくなる。子どもと一緒に、本を見ながら作ってみたい。0~3才向け。(門倉紫麻)

 
きつねやまのよめいり
五匹の娘ぎつねが、順番に嫁いでゆきます。しかし、その山にも開発の手が伸びて…。自然破壊によって追いやられるきつねたちの姿を美しい絵で描きます。

 
【関連】
追悼原画展 ありがとう!わかやまけんさん|宇佐市民図書館

 


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