こうの史代さん原作・片淵須直さん監督・のん(能年玲奈)さん主演アニメ映画『この世界の片隅に』関連本あれこれ
『夕凪の街 桜の国 』『長い道』などで知られる、こうの史代さん原作のコミック『この世界の片隅に』が、片淵須直さん監督、のんさん(能年玲奈より改名)主演でアニメ映画化され、11月より公開されています。
本作は、太平洋戦争期の広島県・呉を舞台に、大切なものを失いながらも懸命に生きるヒロイン・すずの姿を描いた作品。
最初は4人で製作をスタート、クラウドファンディングサイト「Makuake」で3374人のサポーター、3622万4000円の資金を集め、映画化実現に至りました。
イギリス、フランス、ドイツ、メキシコなど14カ国での上映が決定しています。
のんさんの事務所問題の影響か、テレビの民放キー局では取り上げられませんが、口コミ、新聞・雑誌等では高い評価を得ています。
映画館数は小規模公開で始まりましたが、徐々に公開映画館も増えてきています。
映画化にともない、関連の書籍も刊行されていますので、これらの作品でより原作や映画の世界を楽しめるのではないかと思います。
●アニメ関連
『この世界の片隅に 劇場アニメ公式ガイドブック』
第二次大戦時の広島の軍都、呉を舞台に一人の女性、すずの生活を描く。戦時の生活を細密に描き、読者の圧倒的共感を博した原作の魅力を存分に映像化。
その製作現場を紹介。ロケハン写真、膨大な資料の一部、メイキングのプロセスも紹介。
片渕監督とこうの史代さん、キャストの面々のインタビューも掲載。
『「この世界の片隅に」公式アートブック』
片渕須直監督、こうの史代さんのロングインタビュー、主演ののんさん(すずさん役)インタビュー、こうの史代さんによる原作マンガ解説、片渕須直監督による「背景美術考察」、原作マンガのカラー原画グラビア、劇場アニメの場面カットセレクションなどを掲載しています。
『この世界の片隅に 劇場アニメ絵コンテ集』
「映画の設計図」である絵コンテを、片渕須直監督の解説付きで収録しています。
●フォトブック
『のん、呉へ。 2泊3日の旅』
映画『この世界の片隅に』主演声優のんさんが、作品の舞台となった、広島県呉市の各地を巡るフォトブック。
丘に登ったり、商店街で食べ歩きをしたり、自然の中ではしゃいだり……。元気いっぱいなのんさんの写真と旅先で感じた一言日記を掲載。
作品をより深く楽しめる『この世界の片隅に』特集企画では、原作に登場するモガに扮したのんさんの姿や、本人作のモンペ製作過程も収録。
また、片渕須直監督とのスペシャル対談も掲載しています。
●ノベライズ
『ノベライズ この世界の片隅に (双葉文庫)』
『この世界の片隅に (双葉社ジュニア文庫)』
●ムック
『ユリイカ 2016年11月号 特集=こうの史代 ―『夕凪の街 桜の国』『この世界の片隅に』『ぼおるぺん古事記』から『日の鳥』へ』
映画公開を機に、漫画家こうの史代さんのキャリア全体に改めて光を当てます。
【対談】 こうの史代 × 西島大介
【インタビュー】片渕須直(映画『この世界の片隅に』監督・脚本)/のん(映画『この世界の片隅に』すず役)
【単行本未収録作品】こうの史代
【エッセイ】東直子/コトリンゴ/久保直子/
などなど掲載。
●最後に原作も・・・
『この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)』
戦中の広島県の軍都、呉を舞台にした家族ドラマ。主人公、すずは広島市から呉へ嫁ぎ、新しい家族、新しい街、新しい世界に戸惑う。しかし、一日一日を確かに健気に生きていく…。
『この世界の片隅に 中 (アクションコミックス)』
すずも北條家に嫁ぎあくせくしてる間に、ようやく呉の街にも馴染んできた。リンさんという友達もできた。夫婦ゲンカもする。しかし戦況は厳しくなり、配給も乏しく日々の生活に陰りが…。そして昭和20年3月、ついに呉の街にも大規模な空襲が! 戦争という容赦のない暗雲の中、すずは、ただひたすら日々を誠実に生きていく。
『この世界の片隅に : 下 (アクションコミックス)』
昭和の戦中。広島市から軍都呉市に嫁いだすずは、不器用ながら北條家に徐々に溶け込み日々を過ごす。やがて戦争の暗雲が周囲を色濃く染めていく。大空襲、原爆投下、終戦。歴史の酷い歯車が一人の女性の小さな世界をゆがませていく。そして…。読む者の心を揺さぶる最終巻!
【関連】
▼11月12日(土)全国公開 劇場用長編アニメ「この世界の片隅に」公式サイト