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東京大学×光文社の共同出版『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』が累計6万部を突破!

『AIとカラー化写真でよみがえる戦前・戦争』

『AIとカラー化写真でよみがえる戦前・戦争』

7月16日に光文社より刊行された新書『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』(著:庭田杏珠さん、渡邉英徳さん)が、累計60,000部を突破しました。

同書は、予約注文が殺到し事前重版もおこなわれるなど、発売前から各方面で話題になった注目の一冊。8月には『news zero』(日本テレビ系)、『大下容子 ワイド!スクランブル』(テレビ朝日系)、『Nスタ』(TBS系)など数々の報道番組に著者が出演し、本書も取り上げられたことでさらに人気に火が付きました。広島原爆の日、長崎原爆の日、そして終戦の日の後も引き続き売れ行き好調で、さらに重版が決定。9月1日(火)出来の20,000部増刷で6刷となり、累計60,000部を突破しました。

 

東京大学×光文社が共同企画! AI技術でモノクロ写真を自動カラー化!

光文社は東京大学の学生・庭田杏珠さんと、大学院情報学環の渡邉英徳教授との共同企画として、戦前から戦後の貴重な写真をAI(人工知能)技術と資料・対話をもとにカラー化した書籍『AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争』を7月16日に出版しました。

 
広島出身の庭田さんと渡邉教授は、AI技術で自動カラー化した写真をもとに、対話の場を生み出す「記憶の解凍」プロジェクトに取り組んでいます。このプロジェクトは、庭田さんが高校在学中の2017年にスタートし、発展しながら続けられてきました。

「記憶の解凍」においては、AI技術でモノクロ写真を自動カラー化したのち、戦争体験者との直接の対話、SNSで寄せられたコメント、当時の資料などをもとに手作業で色彩を補正していきます。この過程において、モノクロ写真の印象が大きく変化し、遠い昔の戦争が現在の日常と地続きになり、写し込まれたできごとにまつわる対話が創発します。このことにより、貴重な資料とできごとの記憶を未来に継承する一助となることを企図しています。

 
本書は、これまでの研究成果をまとめたものです。戦前の広島・沖縄・国内のようす、開戦から太平洋戦線、沖縄戦・空襲・原爆投下、そして戦後の復興。個人提供による貴重な写真、朝日新聞社・共同通信社提供の写真、アメリカ軍が撮影した戦場写真など約350枚をカラー化し、収録しています。

 

収録したカラー化写真とモノクロ写真の比較例

 
◆1935年、沖縄の女学生

写真提供:朝日新聞社

写真提供:朝日新聞社

写真提供:朝日新聞社

写真提供:朝日新聞社

 
◆1945年8月6日、呉からみたきのこ雲

撮影:尾木正己

撮影:尾木正己

撮影:尾木正己

撮影:尾木正己

 
◆1946年8月、原爆投下一年後の広島のカップル

写真提供:共同通信社

写真提供:共同通信社

写真提供:共同通信社

写真提供:共同通信社

 

著者プロフィール

 
■庭田杏珠(にわた・あんじゅ)さん

2001年、広島県生まれ。東京大学に在学し「平和教育の教育空間」について、実践と研究を進める。2017年、中島地区(現在の広島平和記念公園)に生家のあった濵井德三さんと出会い「記憶の解凍」の活動を開始。これまでに展覧会、映像制作、アプリ開発などアートやテクノロジーを活かした、戦争体験者の「想い・記憶」の継承に取り組む。

国際平和映像祭(UFPFF)学生部門賞(2018年)、「国際理解・国際協力のための高校生の主張コンクール」外務大臣賞(2019年)などを受賞。

 
■渡邉英徳(わたなべ・ひでのり)さん

1974年、大分県生まれ。東京大学大学院情報学環教授。情報デザインとデジタルアーカイブによる記憶の継承のあり方について研究を進める。これまでに「ヒロシマ・アーカイブ」「ナガサキ・アーカイブ」などを制作。2016年より白黒写真のカラー化を始め、2017年より庭田杏珠さんと共同で「記憶の解凍」に取り組む。

岩手日報社との共同研究成果「忘れない:震災犠牲者の行動記録」は日本新聞協会賞(2016年)を受賞。その他,文化庁メディア芸術祭、アルスエレクトロニカなどで受賞・入選。

 

AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争 (光文社新書)
庭田杏珠 (著), 渡邉英徳 (著)

戦前から戦後の貴重な白黒写真約350枚を最新のAI技術と、当事者への取材や資料をもとに人の手で彩色。カラー化により当時の暮らしがふたたび息づく――。

 


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