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【第67回菊池寛賞】浅田次郎さん、海軍史研究家・戸髙一成さん&PHP研究所ほかが受賞

日本文学振興会は10月18日、第67回菊池寛賞の受賞者および受賞団体を発表しました。

 

第67回菊池寛賞が決定!

第67回菊池寛賞選考顧問会が10月2日に開催され、作家の浅田次郎さん、海軍史研究家・戸髙一成さん&PHP研究所などが選出されました。

 
浅田次郎さんは、「1991年のデビュー以来、『蒼穹の昴』などの中国歴史小説、時代小説、戦争小説、直木賞受賞作『鉄道員』の珠玉の短編まで、幅広いジャンルにわたって、平成の文学界を牽引し続けてきた」ことを評価され、受賞となりました。

海軍史研究家・戸髙一成さんとPHP研究所は、「旧日本海軍の中堅幹部が戦後おこなった座談会の400時間にもおよぶ録音テープを収集、10年以上の歳月をかけ文字起こしと校訂に取り組み、『[証言録]海軍反省会』全11巻に結実させた」が評価されました。

 
他にも、バレリーナの吉田都さん、NHKの幼児向けテレビ番組『おかあさんといっしょ』が受賞しています。

受賞理由など詳細は、http://www.bunshun.co.jp/shinkoukai/award/kikuchi/index.html をご覧ください。

 

菊池寛賞について

菊池寛賞は、文藝春秋の創業者でもある菊池寛(明治21年~昭和23年)が日本文化の各方面に遺した功績を記念するための賞です。日本文学振興会が主催。

同賞は、文学、映画・演劇、新聞、放送、出版、その他文化活動一般において最も清新かつ創造的な業績をあげた人もしくは団体に贈られます。対象期間は、前年9月から当年8月までの1年間。

受賞者には、正賞として置時計が、副賞として100万円が贈られます。

現在の選考顧問は、阿川佐和子さん、池上彰さん、保阪正康さん、養老孟司さん。

 

[証言録]海軍反省会
戸高 一成 (著, 編集)

秘蔵されていた日本海軍中堅幹部の肉声。

「数百時間に及ぶ、日本海軍中堅幹部の肉声が遺されていたという事実に、驚きを禁じえない。感動した」と、戦史研究家の半藤一利氏も思わず心高ぶった感想をもらされたように、本書は、極秘で開催され続け、その後、現在まで秘蔵されていた、「海軍反省会」の生々しい記録である。
「海軍反省会」は、昭和55年3月28日に、水交会で第一回を開催し、以後、12年にわたり継続した。本書は、この第一回から第十回までの会議において、各員が発言した記録のテープを文字に起こしたものである。
この十回分を選定したのは、全体量が膨大で、全文の刊行が困難であることもあるが、当初、この程度の会合で、一定の結論を出すことを目的としたため、初期の会合で、重要事項がほぼ網羅されているためでもある。
肉声に宿る、真実の証言が満載された、読み逃せない一冊である。

 
【関連】
菊池寛賞|公益財団法人日本文学振興会

 


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