【訃報】詩人・エフゲニー・エフトゥシェンコさんが死去 ソ連の「プラハの春」軍事介入を批判
旧ソビエト連邦・ロシアの詩人・エフゲニー・エフトゥシェンコさんが移住先のアメリカ・オクラホマ州タルサの病院で心不全のため死去しました。84歳。
1952年に処女詩集『未来の偵察兵』を発表し、当時最年少の20歳でソ連作家同盟入り。1963年にノーベル文学賞候補に挙がったことも。
1961年の詩「バビ・ヤール」で、旧ソ連領内でナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺とソ連の反ユダヤ主義を告発。1968年にはチェコスロバキアの民主化運動「プラハの春」に軍事介入したソ連を批判。1991年に渡米。
なお、”バビ・ヤール”は、ウクライナのキエフ地方にある峡谷の地名で、1941年にナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺が行われた場所です。
また、1968年には長編叙事詩『私はキューバ』を、エフトゥシェンコさん自身とキューバの作家・エンリッケ・ピネダ・バルネットさんが共同で脚色、『戦争と貞操』のミハイル・カラトーゾフが監督を務め、『怒りのキューバ』のタイトルで映画化も行っています。