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『ジョブ理論』破壊的イノベーションで知られるクリステンセン教授の最新著作

『ジョブ理論』破壊的イノベーションで知られるクリステンセン教授の最新著作

『ジョブ理論』破壊的イノベーションで知られるクリステンセン教授の最新著作

発売即日Amazonのマーケティング・セールス全般関連書籍で1位(2017年8月1日調べ)を獲得し、長らく品薄状態が続いていた『ジョブ理論』(ハーパーコリンズ・ ジャパン)が10月25日頃より重版分が出荷されています。

本書は“破壊的イノベーション”の提唱者として世界的に有名なクレイトン・M・クリステンセン教授の最新刊。

数字データを重視する従来型マーケティングが陥りがちな誤りを、豊富な事例で解説。商品スペックの向上ばかりを追い求めるのではなく、顧客が本当に欲しがる商品・サービスを生み出すための手助けをしてくれる、ビジネスにイノベーションを起こしたい、または商品の差別化に悩む多くの企業にとっての必携の一冊です。

 

本書より一部抜粋

何が顧客にその行動をとらせたのかを真に理解していないかぎり、賭けに勝つ勝率は低い。だが、イノベーションとは本来、もっと予測可能で、もっと確実に利益をあげられていいはずだ。必要なのは、ものの見方を変えること。大事なのはプログレス(進歩)であって、プロダクト(商品)ではない。成功を願ってイノベーションにわが身を投じ、組織の資源も注ぎこみ、そのたびにぱっとしない結果で終わっているのなら、あるいは、顧客がプレミア価格を払ってでも手に入れたいと切望するようなプロダクト/サービスを生み出したいのなら、あるいは、運頼みのライバルを蹴落とし、イノベーションの競争に真に勝ち抜きたいと願うのなら、本書をぜひ読んでほしい。本書はあなた自身の生活も進歩させるはずだ。

 

本書で語られる事例(一部)

 
<ファーストフード・チェーン店の場合>
とあるファーストフード・チェーンが「どうすればミルクシェイクがもっと売れるか」という調査を行った。数か月をかけて価格や量、味を顧客にアンケートを取るなどしたがミルクシェイクの売上に変化は見られなかった。

そこで、調査チームは全く違う方向から調査を行うことにした。「来店客の生活に起きたどんなジョブ(用事、仕事)が、彼らを店に向かわせ、ミルクシェイクを“雇用”させたのか」。来店客はたんにプロダクトを買っているのではなく、<朝の車での通勤時間に空腹と退屈を紛らわせたい>という生活の中で発生した具体的な“ジョブ”を、ミルクシェイクを“雇用”することで片づけているのだ。

<ウォークマンの場合>
世界中にブームを巻き起こしたポータブル音楽カセットプレーヤー<ウォークマン>は、事前の市場調査の結果が思わしくなかったが、ソニー創業者・盛田昭夫の「人々の生活を注意深く観察して彼らの望みを直観し、それに従って進む」という信念に則り、マーケティング部門の反対を押し切って発売。結果、3億3000万台以上を売り上げ、個人用の音楽携帯プレイヤーという新しい文化を創出した。

<エアビーアンドビーの場合>
エアビーアンドビーを利用する消費者の状況は、ホテルを利用する人のそれとは大きく異なる。
エアビーアンドビーによると、利用者の40%は「エアビーアンドビーがなければ旅行に出かけなかったか、家族の家に泊まっただろう」と言ったのだ。つまり、エアビーアンドビーの競合相手には「無消費」も含まれる。

■その他、イケア、ゼネラルモーターズ(GM)、サザンニューハンプシャー大学、プロクター&ギャンブル(P&G)、アマゾンなどの事例も収録。

 

ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)
なぜあの商品は売れなかったのか?
世界の経営思想家トップ50(Thinkers50)連続1位。
「破壊的イノベーション論」の提唱者、クリステンセン教授による、待望の最新刊!

顧客が「商品Aを選択して購入する」ということは、
「片づけるべき仕事(ジョブ)のためにAを雇用(ハイア)する」ことである。

『イノベーションのジレンマ』の著者による、21世紀のベスト・オブ・ビジネス書!

イノベーションの成否を分けるのは、
顧客データ(この層はあの層と類似性が高い。顧客の68%が商品Bより商品Aを好むetc)や、市場分析、スプレッドシートに表れる数字ではない。
鍵は「顧客の片づけたいジョブ(用事・仕事)」にある。

世界で最も影響力のある経営学者クレイトン・クリステンセンが、人がモノを買う行為そのもののメカニズムを解き明かす、予測可能で優れたイノベーションの創り方。

・顧客が商品を買うこととは、片づいていない「ジョブ(用事・仕事)」を解決するために何かを「雇用」することである。
・ビッグデータは顧客が「誰か」を教えてくれても、「なぜ」買うのかは教えてくれない。
・数値化できない「因果関係」にこそ、成功するイノベーションの鍵がある。
・自社製品も他社製品も買っていない「無消費者」を取り込め。

[本書で取り上げる事例]
イケア、ゼネラルモーターズ(GM)、サザンニューハンプシャー大学、
プロクター&ギャンブル(P&G)、エアビーアンドビー、アマゾン他

【目次より】
序章 この本を「雇用」する理由
まちがったことに上達する /どんなジョブのためにそのプロダクトを「雇用」したのか

[第1部 ジョブ理論の概要]
第1章 ミルクシェイクのジレンマ
朝のミルクシェイク/マーガリンのレジュメ/ジョブ理論とイノベーション

第2章 プロダクトではなく、プログレス
「何を」ではなく、「どう」考えるか/ジョブの定義/機能面、社会面、感情面の複雑さ/ジョブとは何か/ジョブでないもの/ジョブを見きわめるには/競争の勢力図の変化/ジョブ理論の限界/コペルニクス的転回

第3章 埋もれているジョブ
無と競争する/ジョブの適用範囲は深くて広い/B2Bにおけるジョブ/価格2倍で機能半分/顧客の人生に寄り添う

[第2部 ジョブ理論の奥行きと可能性]
第4章 ジョブ・ハンティング
ジョブはどこにある?/1生活に身近なジョブを探す/2無消費と競争する/3間に合わせの対処策/4できれば避けたいこと/5意外な使われ方/感情面の配慮/魔法は必要ない

第5章 顧客が言わないことを聞き取る
顧客のストーリーをつくる/マットレス購入までの道程/衝動買いの裏に/アドビルかレッドブルか、新しいマットレスか/ジョブとインサイト

第6章 レジュメを書く
ジョブを解読する/体験とプレミアム価格/障害物を取り除く/ウーバーの体験/ジョブに適していることをどう伝えるか/パーパスブランド

[第3部「片づけるべきジョブ」の組織]
第7章 ジョブ中心の統合
秘伝のソース/ジョブ中心に組織をつくる/測れることは実行できる/オンスターのジョブ

第8章 ジョブから目を離さない
イノベーションのデータの3つの誤謬/1能動的データと受動的データの誤謬/2見かけ上の成長の誤謬/3確証データの誤謬/データの出所が問題をつくり出す/受動的なデータを能動的に捕まえる

第9章 ジョブを中心とした組織
直観的な作戦ノート/両面コンパス/だいじなことを測定する/ジョブがすべてを変えた/文脈を見失わない

第10章 ジョブ理論のこれから
本当に理論と呼べるのか/理論が〝誤って〟いるとき/理論の限界/ジョブ理論の適用範囲の深さと広さ/個人的なジョブ/公教育/医療/人生のジョブ/ジョブ理論とともに

謝辞
日本語版解説
索引

 


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