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『ゲノム解析は「私」の世界をどう変えるのか?』第一線の研究者で起業家の高橋祥子さんが語る「生命科学で今何が起きているか」

『ゲノム解析は「私」の世界をどう変えるのか?』第一線の研究者で起業家の高橋祥子さんが語る「生命科学で今何が起きているか」

『ゲノム解析は「私」の世界をどう変えるのか?』第一線の研究者で起業家の高橋祥子さんが語る「生命科学で今何が起きているか」

ディスカヴァー・トゥエンティワンより、、株式会社ジーンクエスト代表取締役・高橋祥子さん著『ゲノム解析は「私」の世界をどう変えるのか? 生命科学のテクノロジーによって生まれうる未来』が刊行されました。

 

堀江貴文さん推薦!「これからゲノムが熱い! 」

ゲノム編集、遺伝子組換え、遺伝子でガンになるかがわかる!? …メディアで大々的に取り上げられる生命科学のテクノロジー。期待とともに、不安も多く感じていると思います。ただ、実際には何が起こっているかわからない、という方も多いと思います。

本書では、第一線の研究者(東大博士)であり、「ゲノム解析サービス」を展開するジーンクエスト代表の高橋祥子さんが、生命科学で今何が起きているか、そして、加速度的に発展する生命科学のテクノロジーとの付き合い方を解説しています。

第1章は、「テクノロジーが生物学を変えた」として、読者の方たちが小中学校で習った生物の授業の内容と、今の生物学がいかに異なるものであるか、その理由としてテクノロジーの導入があったことを最初に紹介。

第2章では、「ゲノム解析はデータ収集から始まる」として、ゲノム解析では膨大な人々からの膨大なデータが必要であることを示します。ジーンクエストの具体的な取り組みについても紹介。

第3章は、「『私』のすべてがデータ化されていく」と題して、ゲノムだけでなく、私たちのあらゆる生体情報をデータ化して解析することで生命の謎を解明しようとする取り組みが紹介されています。

ここまできて、読者の中には「『私』がデータ化されると何が変わるのか」「未来は一体どうなってしまうのか」と不安に思う方も出てくると思います。

そこで第4章では、「生命科学のテクノロジーが『私』の理解を超えるとき」として、テクノロジーと社会の関係や、なぜテクノロジーの発展に人々や社会の理解が追いつかないのか、ジーンクエストの前日談とも言える大学祭のエピソードも交えながら考えていきます。

そして、第5章の「生命科学の『流れ』を知れば『私』の世界と未来が見える」では、テクノロジーを有効活用するために一人ひとりができる心構えを述べています。

 

高橋祥子さん プロフィール

著者の高橋祥子(たかはし・しょうこ)さんは、ジーンクエスト代表取締役。1988年生まれ、大阪府出身。2010年京都大学農学部卒業。2013年6月、東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程在籍中に株式会社ジーンクエストを設立。生活習慣病など疾患のリスクや体質の特徴など約300項目におよぶ遺伝子を調べ、病気や形質に関係する遺伝子をチェックできるベンチャービジネスを展開。同社は、第10回日本バイオベンチャー大賞日本ベンチャー学会賞や、10年後に世界を変えるビジョンとテクノロジーを持った企業に贈られる「リアルテックベンチャー・オブ・ザ・イヤー」を受賞している。2015年3月、博士課程修了。

ネスレ栄養科学会議論文賞、HMTメタボロミクス先導研究助成奨励賞、東京大学大学院農学生命科学研究科長賞、第2回日本ベンチャー大賞経済産業大臣賞(女性起業家章)など、今注目の研究者&起業家。

 

ゲノム解析は「私」の世界をどう変えるのか? 生命科学のテクノロジーによって生まれうる未来
少し前までは、ゆっくり進歩するテクノロジーについてゆっくり考え、どう活用すればいいのかじっくり議論する余裕がありました。
ライト兄弟が初めて空を飛んでから数十年かけて、今の航空産業は確立していきました。
ところが、インターネットが一般に登場してから普及するまでは、もっと短い時間しかかかっていません。
スマートフォンに至っては、10年も経たないうちに劇的に進歩しています。
ネット犯罪や悪質な出会い系サイトなどの問題が生まれては、テクノロジーをいかすための議論が行われてきました。

では、生物学に浸透してきたテクノロジーはどうでしょうか。病気を治したり、そもそも病気にならないようにしたりするための方法であるのは間違いないのですが、本当にそんなことをやっていいのか、常に反対意見は出てきます。
例えば、ゲノム編集は遺伝子が原因の病気を治すことができるテクノロジーとして注目されていますが、受精卵のゲノムを編集すれば、思いどおりの人間を作ることも可能です。
デザイナーベビーにつながるとして強く非難されることもありますが、だからといってゲノム編集というテクノロジーそのものを否定することはできるでしょうか。
せっかく有用なテクノロジーがあるのに、それを活用できないことは、今の社会、そして未来にとって大きな損失です。
テクノロジーの進歩は止められません。進歩することこそが、テクノロジーの本質だからです。そして、テクノロジーが進歩するスピードは、いよいよ私たちが理解できるスピードを超えてきました。
つまり、テクノロジーの進歩と私たちの理解との間にはギャップが生じつつあり、そのギャップは今後さらに広がるだろうと予想されます。
ならば、進歩するテクノロジーに向かって、私たちの理解はどうやって追いつけばいいのか、ということになります。
(「はじめに」より)

 


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