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KADOKAWA発行の『岐阜信長歴史読本』 記述ミス多く刷り直しへ

大手出版社KADOKAWAより1月30日に発行された雑誌『岐阜信長歴史読本』に、記述の誤りが少なくとも30箇所はあったそうです。

 
岐阜市が編集協力し、岐阜城など織田信長ゆかりの場所などを紹介する雑誌で、初版1万部を出版。市は広告料も約460万円を支払っています。
朝日新聞によると「出版後に読んだ市職員がミスを発見し、市教育委員会が6日に同社に連絡した」とのことです。

また、「市は歴史を学ぶ教材として約240冊を購入、市内の小中高校110校や市立図書館7館に配る予定だったが、『間違いの多い本を配布できない』として対応を検討」しています。

 
・地図で、岐阜市の地名が書かれた場所が「三重」にあるように表記されされている
・信長ゆかりの人物を紹介する欄で、戦国武将・竹中重治と信長の教育係の僧・沢彦宗恩(たくげんそうおん)の見出しと説明文が逆になっている
・「ハイグレードホテル」を「廃グレードホテル」と誤記
・別々のホテルと旅館の紹介文で重複した部分がある
・目次と実際のページ数が合っていない
・俳優の高橋英樹さんのインタビューの中で「事実」とすべきところが「事実実」になっている
・電話番号が1桁足りない
・写真と説明文が合っていない

などの誤りがあります。

なお、誤りの詳細がこちらのサイト(KADOKAWA「岐阜信長 歴史読本」の廃グレードな誤植まとめ)でまとめられています。

 
読売新聞では、市教委の担当者は「印刷前の原稿をチェックし、間違いを指摘したが、修正されていなかったうえ、誤記のあった地図が入っていなかったため、間違いに気がつかなかった」と報道。

KADOKAWAによると、雑誌の編集は同社が行っていますが、校正は別会社に発注していたそうで、購入者から申し出があれば、間違いを直した新しい本と交換し、店頭の本は回収を検討するということです。
同社ビジネス・生活文化局の川金正法局長は「あってはならないミス。締め切り前のミスと見落としが原因で、人員も含めて体制を見直す」とコメントしています。

また、校正を担当した会社の「当社が指摘した内容が反映されていなかった。校正した原稿に地図が入っていないなど指摘のしようのない部分もあった」とのコメントも掲載しています。

 
ちなみに、毎日新聞でもこの件を、「歴史読本:信長さん、本の字「変」 ミス30カ所、KADOKAWA作り直し」との見出しで報じています。誰がうまいことを言えと・・・

 
【関連】
「信長読本」間違いだらけ 岐阜市の教材、配布中止も:朝日新聞デジタル
「信長読本」誤植だらけ…岐阜を三重と表記など : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
KADOKAWA「岐阜信長 歴史読本」の廃グレードな誤植まとめ – オワコン

 
〔2017年2月14日追記〕
2月13日、『岐阜信長歴史読本』を担当した校正プロダクションの「ぷれす」が声明を発表しました。

声明の中で、「これまでの報道を見聞きしておりますと、その多くが『校正』に原因があるとの印象を与えており、ネット上で一部、誤解を生み、弊社に対する根拠なき中傷にもつながっています。このことは、誠実に校正を行った弊社にとっては極めて遺憾なことであります」と述べられており、2月10日にはKADOKAWAから「ぷれすにはなんら落ち度はない」という旨の謝罪電話があったことも記載。

原稿については、「弊社からの指摘が多く無視される形で、適切な修正がなされないまま出版されてこのたびの報道となって」しまったとのことで、「報じられている箇所は、すべて弊社の校正において入朱(あるいは鉛筆による疑問出し)しているか、もともと校正時のゲラには記載のなかった事項などです」としています。

報道機関の皆様へ(2017/02/13)|2017年 |校正、校閲、編集、執筆、企画、取材、出版業界を支える株式会社ぷれす。
ぷれす 新着情報 ・・・上記の声明を含め、今回の経緯が記載されています。

 


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