五木寛之さん初のテーマ別作品集〈五木寛之セレクション〉第4弾『サスペンス小説集』が刊行
東京書籍は、五木寛之さんの初となるテーマ別作品集の第4弾『五木寛之セレクションIV【サスペンス小説集】』を刊行しました。
ヘッセの本にはさまれた一枚の葉っぱ、人間を襲う黒い鳩の群れ、子守唄に隠された悲劇など、この世はミステリアス!
時代を超えて読み継がれゆく、五木寛之さんの永遠の名作集第4弾は、近代化のひずみが生んだ怖れと悲哀を伝える物語を5編収録。
巻末には、「桐野夏生との対談解説」を設け、作品世界を縦横無尽に解説しています。
【収録作品】
◆『天使の墓場』(1967年3月)
北陸の山に消えたB52。隠蔽された飛行機事故の恐るべき真相とは?
◆『悪い夏 悪い旅』(1970年12月)
ヘッセの本にはさまれた一枚の葉っぱ。60年代のヒッピーと、大麻をめぐる冒険譚
◆『赤い桜の森』(1969年10月)
あの滝の上流へは登ってはいかん。真っ赤な花咲く群落に潜む怨念と恐怖
◆『鳩を撃つ』(1971年2月)
京浜工業地帯の灰色の空。狂暴化した鳩が異常発生して市民を襲う
◆『陽ノ影村の一族』(1976年11月)
九州の山里の村落に伝わる「てるてるぼうず」の子守唄に隠された一族の哀しみ
著者プロフィール
五木寛之(いつき・ひろゆき)さんは、1932年(昭和7年)9月生まれ、福岡県出身。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引揚げ。1952年早稲田大学ロシア文学科入学。1957年中退後、PR誌編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、1966年『さらば モスクワ愚連隊』で第6回小説現代新人賞、1967年『蒼ざめた馬を見よ』で第56回直木賞、1976年『青春の門』(筑豊篇ほか)で第10回吉川英治文学賞、2002年に第50回菊池寛賞、2009年にNHK放送文化賞、2010年に親鸞』で第64回毎日出版文化賞特別賞を受賞。
著書は『朱鷺の墓』『戒厳令の夜』『風の王国』『蓮如』『風に吹かれて』『大河の一滴』など多数。翻訳にリチャード・バック『かもめのジョナサン』、ブルック・ニューマン『リトルターン』など。
対談者プロフィール
桐野夏生(きりの・なつお)さんは、1951年生まれ。1993年「顔に降りかかる雨」で江戸川乱歩賞を受賞。1998年『OUT』で日本推理作家協会賞、1999年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、2004年『残虐記』で柴田錬三郎賞、2005年『魂萌え』で婦人公論文芸賞、2008年『東京島』で谷崎潤一郎賞、2009年『女神記』で紫式部文学賞、『ナニカアル』で2010年、2011年に島清恋愛文学賞と読売文学賞の二賞を受賞。2015年には紫綬褒章を受章。2021年には早稲田大学坪内逍遥大賞を受賞。2023年には『燕は戻ってこない』でと吉川英治文学賞の二賞を受賞。同作品は2024年4月よりNHKでドラマ化。
『日没』『もっと悪い妻』『インドラネット』『砂に埋もれる犬』『真珠とダイヤモンド』など著書多数。日本ペンクラブ会長。
五木寛之セレクションIV【サスペンス小説集】 五木 寛之 (著), 桐野 夏生 (著) 五木寛之テーマ別作品集、第4弾! |
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