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「癌だ」と告げられても臆せずに生きられますか? 養老孟司さん『自分は死なないと思っているヒトへ』が刊行

養老孟司さんがゆとりの重要性を説く『自分は死なないと思っているヒトへ』が大和書房より刊行されました。

 

ゆとりの重要性を説く人間論の決定版!

本当は数値化できないものまで数字で示し、できるだけ合理的、効率的、経済的にあくせく生きる現代人。

忙しい現代人が生の実感を得ながら充実した人生を送るためには?
――日本を代表する知の巨人が現代人をがんじがらめにする社会の仕組みに切り込み、「豊かさ」の本質を語り尽くします。

 

本書の目次

第1章 愚かになる人間
「極楽」に生きる
とんだ世界に足を踏み入れてしまった
父が鳥を放した日
繰り返し出てくる光景
挨拶ができなかった理由
ある質問
家から死を締めだす
「私」よりも「椅子」
ひたすらおとぎ話をつくってきた
「世間」を出る
お寺か国か
日本人は偽善的
さわらないようにしてきた問題
学問の正体
日本共同体のルール
世界の迷惑

第2章 肥大する現在
「時間」病
GNH(グロス・ナショナル・ハッピネス)
四角い空間の中のルール
人体という自然
古代人と同じ感性
虫は偉い!
歩行速度から見えること
現在が未来を食う
「人間がつくったものは信用するな」
ゆとり生活、ゆとり思考
「知」の毒
オカルト、臨死体験をめぐって
知ることの深層
「仕方がない」が消えた
テレビ漬けの代償
脳が演出する手品
メディアは実体、人間は波
情報は死んだもの
お産が病気になった社会
死は異常な出来事か
わからないからやる

第3章 カチンカチンの世界
「自分」知らず
「俺はテレビだ」
自分が二つに離れてしまう
人は日々変わりつづける
本当の告知問題
ピラミッドがつくられた理由
土建か本か
データ主義では手遅れ
自己もまた諸行無常の中
「生死」のブラックボックス
胎児の標本を連れて
二人称の死体、三人称の死体
死ぬ前と後では何も変わらない
脱「自然の存在」
宗教の持つ役割
失速する世界地図
心の中から失われていくもの

第4章 手入れの思想
「世界」の行きつくところ
10億年かけて続いてきたシステム
われわれは皆、超能力者
意識ほどあてにならないものはない
「空き地」の見方
森の魔物の格下げ
自分の思い通りになる世界をつくろうと
子どもの地位
死についての免疫
コントロールではなく手入れ
ユダヤ人のアイデンティティ
中国をめぐる日本人の誤解
ハエさえつくれない人間の錯覚
戦争したいならテレビゲームの中で
「日本人」の生き方
死ぬ人が変わってきた
地面を嫌う人
「誰のせいだ」
ユダヤ人こそ都会人
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教
儒教の性格
都会人の運命
教育勅語は人生のマニュアル
日本は今後どうなるか
日本人の心性をつくったもの
複雑系で生きる
「ごみため」論
人間は無意識のほうが大きい

新装版 あとがき

 

著者プロフィール

養老孟司(ようろう・たけし)さんは、1937年生まれ、鎌倉市出身。1962年に東京大学医学部卒業後、解剖学教室に入る。1995年、東京大学医学部教授を退官し、同大学名誉教授に。1989年『からだの見方』(筑摩書房)でサントリー学芸賞を受賞。

著書に『唯脳論』(青土社・ちくま学芸文庫)、『バカの壁』『超バカの壁』『「自分」の壁』『遺言。』『ヒトの壁』(以上、新潮新書)、『解剖学教室へようこそ』(ちくま文庫)、『無思想の発見』(ちくま新書)、『半分生きて、半分死んでいる』(PHP新書)など多数。

 

自分は死なないと思っているヒトへ (だいわ文庫)
養老孟司 (著)

ゆとりの重要性を説く人間論の決定版!
忙しい現代人が生の実感を得ながら充実した人生を送るためには?
日本を代表する知の巨人が「豊かさ」の本質を語り尽くします。

 


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