【毎日芸術賞】俳人・有馬朗人さん、作家・高村薫さんらが受賞
毎日新聞社は1月1日、第59回(2017年度)毎日芸術賞の受賞者を発表しました。
第59回(2017年度)毎日芸術賞の受賞者について〔敬称略〕
第59回(2017年度)毎日芸術賞は、俳人の有馬朗人さん、作家の高村薫さんらが受賞しました。
【受賞者】
■有馬朗人(俳人)
句集『黙示』(角川文化振興財団)並びに現代俳句の発展と国際化に果たした功績
■遠藤利克(美術家・彫刻家)
個展「遠藤利克展-聖性の考古学」(埼玉県立近代美術館)
■高村薫(作家)
小説『土の記』上・下巻(新潮社)
■仲川恭司(書家)
個展「仲川恭司書作展」(東京銀座画廊・美術館)
■山路和弘(俳優)
「江戸怪奇譚~ムカサリ」(青年座劇場など)、「喝采」(本多劇場)
<特別賞>
■熊川哲也(バレエダンサー・芸術監督)
バレエ「クレオパトラ」全2幕(オーチャードホールなど)の制作・演出に至る長年の功績
<千田是也賞>
■野村萬斎(狂言師)
「子午線の祀(まつ)り」(世田谷パブリックシアター)の演出
なお、1月25日に東京都文京区のホテル椿山荘東京で贈呈式が開催されます。
毎日芸術賞について
毎日芸術賞は、毎日新聞社が主催する賞で、文学、演劇、音楽、美術、映画などに功績があった人に与えられます。信越化学工業株式会社が特別協賛。
なお、1998年より新たに、演出家に与えられる千田是也賞が設けられています。
古代からの歴史の豊かさが俳句のことばに結晶する珠玉の一冊。
〈知床の海へカムイの放つ滝〉〈いづこにも釈迦ゐる国の朝涼し〉
俳句で巡る現世と常世の旅。
教育者、俳人、物理学者などさまざまな分野で活躍し続ける著者の待望の第10句集。自在な詠みぶりで、国内外を自由に多角的に描いた四〇〇句を収録。古代からの歴史の豊かさが俳句のことばに結晶する珠玉の一冊。
土の記(上)
ラスト数瞬に茫然、愕然、絶叫! 現代人は無事、土に還れたのだろうか――。青葉アルコールと青葉アルデヒド、テルペン系化合物の混じった稲の匂いで鼻腔が膨らむ。一流メーカー勤務に見切をつけ妻の里に身を落着けた男は、今年の光合成の成果を測っていた。妻の不貞と死の謎、村人への違和感を飼い馴らす日々。その果てに、土になろうとした男を大異変が襲う。それでもこれを天命と呼ぶべきなのか……。
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