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Eテレ「ロッチと子羊」出演の哲学者・小川仁志さん『前向きに、あきらめる。』が刊行

小川仁志さん著『前向きに、あきらめる。 一歩踏み出すための哲学』

小川仁志さん著『前向きに、あきらめる。 一歩踏み出すための哲学』

Eテレ「ロッチと子羊」でおなじみの哲学者・小川仁志さん著『前向きに、あきらめる。 一歩踏み出すための哲学』が集英社クリエイティブより刊行されました。

 

NHK Eテレ「ロッチと子羊」に出演の哲学者が綴る、“前向きなあきらめ”とは?

人生が思い通りにならない時、人はどうあきらめ、それでも前に進んでいくのか。

コロナ禍で多くの人がさまざまなことをあきらめざるを得なくなりました。しかし、あきらめることは決して悪いことではありません。商社マン、フリーター、公務員を経て哲学者になった著者が、自らの経験や哲学の知見をもとに、あきらめる意味や活かし方を紹介します。

 
<本書「はじめに」より抜粋>

あきらめるという言葉を聞くとまず、それはやってはいけないことだと感じてしまう。一見ネガティブな言葉は、私たちを萎縮させることのほうが多いだろう。はたして本当にそうなのだろうか? 私たちは言葉に縛られているだけではないだろうか?

私自身が哲学で困難で乗り越えてきた経験や、さまざまな哲学から学んだ英知を紹介しつつ、思いがけない事態を前に、それでも人生を前に進めていくための方法について論じていきたいと思う。それは前向きにあきらめるための、一歩踏み出す哲学である。

 
★試し読みページ:http://www.shueisha-cr.co.jp/reading/f/maemuki/

 

本書の構成

第1章 あきらめる
人生は途方に暮れるもの
それでも人は足掻きたい
一歩進むというあきらめ
あきらめるのはいつがいいか
あきらめたくてもあきらめきれない

第2章 ためらう
ためらわないと失敗する?
立ち止まるところから始まる
自然も人間も溜めることが必要
ためらいは「多面らい」
人生は選べることに意味がある

第3章 捨てる
捨てることは悪いことではない
捨てることと拾うことの関係
捨てることで残るもの
物事の本質を探り出す
捨てることは手であきらめる方法

第4章 降りる
いつかは降りなければならない
降りることは負けではない
上から見る(降りる)か、下から見る(降る)か
降りることは妥協でも挫折でもない
人生を半分だけ降りる

第5章 開き直る
開き直りが強さを生む
開き直りはかっこいい?
開き直りは運命に抗う手段
開き直りは苦しみからの逃走
完成主義こそ開き直りである

終章 邂逅
開き直りの先に待っているもの
偶然とは何か
縁とは何か
なんのために祈るのか
自分自身との和解

 

著者プロフィール

著者の小川仁志(おがわ・ひとし)さんは、1970年生まれ、京都府出身。京都大学法学部卒業、名古屋市立大学大学院博士後期課程修了。博士(人間文化)。哲学者/山口大学国際総合科学部教授。

商社マン(伊藤忠商事)、フリーター、公務員(名古屋市役所)を経た異色の経歴を持ち、徳山工業高等専門学校准教授、米プリンストン大学客員研究員等を経て現職。専門は公共哲学。大学で課題解決のための新しい教育に取り組むかたわら、「哲学カフェ」を主宰するなど、市民のための哲学を実践している。また、テレビをはじめ各種メディアにて哲学の普及にも努めている。NHK Eテレ「世界の哲学者に人生相談」「ロッチと子羊」では指南役を務めた。YouTube「小川仁志の哲学チャンネル」でも発信中。

著書も多く、『孤独を生き抜く哲学』(河出書房新社)、『中高生のための哲学入門――「大人」になる君へ――』(ミネルヴァ書房)、『不条理を乗り越える 希望の哲学』(平凡社新書)など、これまでに100冊以上を出版している。

 

 
【関連】
『前向きに、あきらめる。 一歩踏み出すための哲学』 著者:小川仁志|集英社クリエイティブ

 


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