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【日経・経済図書文化賞】神田さやこさん、山口一男さん、鶴光太郎さん、伊藤公一朗さんらが受賞

過去1年間に出版された経済図書の中で特に優れた図書に贈られる「2017年度(第60回)日経・経済図書文化賞」の受賞作が発表されました。

 

第60回日経・経済図書文化賞 受賞図書

第60回日経・経済図書文化賞は、次の5作品に決定しました。

 
■岩本康志さん・鈴木亘さん・両角良子さん・湯田道生さん 著
 『健康政策の経済分析』(東京大学出版会)

■神田さやこさん 著
 『塩とインド』(名古屋大学出版会)

■山口一男さん 著
 『働き方の男女不平等』(日本経済新聞出版社)

■鶴光太郎さん 著
 『人材覚醒経済』(日本経済新聞出版社)

■伊藤公一朗さん 著
 『データ分析の力 因果関係に迫る思考法』(光文社)

 
※総評および各受賞作品の書評、受賞の言葉は、https://www.jcer.or.jp/bunka/bunka.html をご覧ください。

 

日経・経済図書文化賞について

日経・経済図書文化賞は、日本経済新聞社と日本経済研究センターが共催。「経済および経営・会計分野の学問、知識の向上に貢献するとともに、その一般普及・応用に寄与すること」を目的として、1958年(昭和33年)に設立されました。

著者および出版社を表彰するもので、各回5点前後が受賞。賞金100万円と副賞(記念品)が著者に、受賞図書を刊行した出版社へは賞牌が贈られます。 また、特に優れたものがあれば「特賞」として、賞金150万円と副賞が贈られます。

 

健康政策の経済分析: レセプトデータによる評価と提言
地域の特徴に根ざした医療・介護政策の立案と実施は、健康長寿社会の実現に不可欠である。本書は、福井県の協力のもと、個人のサービス利用・特定健診情報を総合的に把握するビッグデータを構築し、根拠に基づく健康政策の立案をめざす視座を提示する。

 
塩とインド―市場・商人・イギリス東インド会社―
インド経済を動かしてきたもの。植民地統治の影に隠された内部からの巨大な変化とは?近世の主要財源にして後の抵抗運動の象徴ともなった塩に注目し、消費や環境、金融も視野に、勃興するベンガル地域市場と現地商人が生み出すダイナミズムを示して、近代への転換を掴みだす。インド史を書き換える瞠目の成果。

 
働き方の男女不平等 理論と実証分析
先進諸国のなかで、日本の男女平等の度合いが最低ランクなのはなぜか? 学歴の男女差が縮まり、企業が両立支援策を推進しても、なぜなかなか効果が現れず、逆に悪化している指標まであるのはなぜか? 日本を代表する社会学者が日本や海外の豊富なデータと最新の統計分析手法をもとに解明する。

 
人材覚醒経済
成長のアキレス腱となった無限定正社員システム。その問題点を解決できるのはジョブ型正社員だけだ。実力派経済学者が労働改革の具体策を提示。一億総活躍、同一労働同一賃金、性格スキル―。働き方だけで日本は変われる。

 
データ分析の力 因果関係に迫る思考法 (光文社新書)
ビッグデータが存在するだけでは、「因果関係」の見極めはできない。データの扱い、分析、解釈においては、人間の判断が重要な役割を担う―。本書では「広告が売り上げに影響したのか?」「ある政策を行ったことが本当に良い影響をもたらしたのか?」といった、因果関係分析に焦点を当てたデータ分析の入門を展開していきます。序章では、なぜ因果関係を見極めることがビジネスや政策の成功の鍵を握るのか、様々な実例を使いながら解説します。第2章以降では、ランダム化比較試験、RDデザイン、パネル・データ分析など、因果関係に迫る最先端のデータ分析手法について、数式を使わず、具体例とビジュアルな描写を用いて解説していきます。

 
【関連】
日経・経済図書文化賞 | 日本経済研究センター JCER

 


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