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【アジア・太平洋賞】大賞は沈志華さんが受賞 特別賞に富田武さん、戸部良一さん、岡本隆司さん

2017年度(第29回)アジア・太平洋賞の選考会が開催され、大賞1点、特別賞3点が決定しました。

 

第29回アジア・太平洋賞の結果について

 
■大賞
『最後の「天朝」 毛沢東・金日成時代の中国と北朝鮮』(岩波書店)
 華東師範大学周辺国家研究院院長 沈志華(しん・しか)さん

 
■特別賞
『シベリア抑留 スターリン独裁下、「収容所群島」の実像』(中公新書)
 成蹊大学名誉教授 富田武(とみた・たけし)さん

『自壊の病理 日本陸軍の組織分析』(日本経済新聞出版社)
 帝京大学教授 戸部良一(とべ・りょういち)さん 

『中国の誕生 東アジアの近代外交と国家形成』(名古屋大学出版会)
 京都府立大学教授 岡本隆司(おかもと・たかし)さん

大賞受賞者には、記念の盾と賞金200万円と、国際航空券が、特別賞の受賞者には、記念の盾と賞金各30万円が贈られます。表彰式は11月16日(木)午後5時、東京都千代田区一ツ橋、パレスサイドビルディング9階「アラスカ」で開催。

なお、選考委員は、五百旗頭真さん(アジア調査会長/選考委員長)、田中明彦さん(政策研究大学院大学学長)、白石隆さん(日本貿易振興機構アジア経済研究所長)、高原明生さん(東京大学大学院法学政治学研究科教授)、小松浩さん(毎日新聞社主筆)。

 

アジア・太平洋賞とは

アジア・太平洋賞は、アジア調査会創立25周年を記念して、1989年(平成元年)に創設。毎日新聞社とアジア調査会が共同で主催。スルガ銀行が特別協賛、日本生命と三菱商事が協賛、全日空が協力。

本賞は、過去1年間(前年7月1日~当年7月上旬)に発刊されたアジア・太平洋地域に関する優れた本を著した研究者、実践者らに対して贈られます。

 

アジア調査会とは

一般社団法人「アジア調査会」は、毎日新聞社が中心となって、政界、経済界、学界など各方面の協力を得て設立。日本にとって重要な中国をはじめアジア諸国の調査研究、関係当局への建議と、国民外交の展開及び知識の普及啓発を目的としています。

 

最後の「天朝」――毛沢東・金日成時代の中国と北朝鮮(上)
1920年代から新中国建国までの中朝共産主義者の関係、朝鮮戦争をめぐる中国、朝鮮、ソ連の緊迫したやりとり、1956年の金日成と批判派との抗争「八月中央総会事件」、党内粛清を進める金に反発してソ連と共同で朝鮮の内政に干渉した毛沢東──中国、ロシアの未公開資料に基づいて「血で結ばれた同盟」という神話を徹底的に破壊する驚異の書。(全2冊)

 
シベリア抑留 – スターリン独裁下、「収容所群島」の実像 (中公新書)
第2次世界大戦の結果、ドイツや日本など400万人以上の将兵、数十万人の民間人が、ソ連領内や北朝鮮などのソ連管理地域に抑留され、「賠償」を名目に労働を強制された。いわゆるシベリア抑留である。これはスターリン独裁下、主に政治犯を扱った矯正労働収容所がモデルの非人道的システムであり、多くの悲劇を生む。本書はその起源から、ドイツ軍捕虜、そして日本人が被った10年に及ぶ抑留の実態を詳述、その全貌を描く。

 
自壊の病理 日本陸軍の組織分析
●名著『失敗の本質』の著者による昭和陸軍論
本書は、『失敗の本質』『戦略の本質』のメンバー戸部良一氏による本格的昭和陸軍論。
「戦前の陸軍は権力をほしいままにして対英米戦争に突入した」というステレオタイプな歴史記述に異議を申し立て、歴史家としての事実に基づいた分析を行う。「東條英機は縦割り組織に縛られリーダーシップは発揮していなかった」「大正期の肩身の狭さの反動が昭和陸軍暴走の遠因だった」「陸軍が主導した日独同盟は英米戦を視野に入れていなかった」など、従来の歴史書では得られなかった発見が得られる知的興奮の書です。

 
中国の誕生―東アジアの近代外交と国家形成―
第29回「アジア・太平洋賞特別賞」、第12回「樫山純三賞」ダブル受賞!
東アジア在来秩序を揺るがした明治日本の登場から、琉球、ヴェトナム、朝鮮、チベット、モンゴルへと続く属国・藩部の危機と再編を通して、現代中国の原型が浮かび上がる過程を詳述、万国公法などの翻訳概念の変容を手がかりに、誰も描きえなかった「中国」誕生の全体像に迫った渾身作。

 
【関連】
アジア・太平洋賞 – 一般社団法人 アジア調査会

 


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