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萩尾望都さんが「SF作家・木下司」名義で発表した幻のSF小説『ピアリス』を初単行本化 「SF原画展」も全国巡回スタート

萩尾望都さんが「SF作家・木下司」名義で発表した幻のSF小説『ピアリス』を初単行本化 「SF原画展」も全国巡回スタート

萩尾望都さんが「SF作家・木下司」名義で発表した幻のSF小説『ピアリス』を初単行本化 「SF原画展」も全国巡回スタート

2017年7月、萩尾望都さんのSF小説『ピアリス』が河出書房新社より発売になりました。萩尾望都さんがマンガではなく小説で作品を著した、非常にめずらしい一冊です。

 

萩尾望都さん、初告白「SF作家・木下司は私でした」

『ピアリス』の初出は雑誌『The Sneaker Special』(角川書店/1995年廃刊)で、1994年春号・夏号・秋号・冬号に全4回連載されたものです。

「萩尾望都」という名前は伏せ、木下司という別名義で発表されました。ただ、その挿し絵は萩尾望都さん自身が担当しており、毎回見開きのカラーイラストと多数のモノクロ挿し絵が掲載されていることがファンの間で話題を呼び、その作品世界の面白さが幅広い層に話題となっていました。

ところが、雑誌の廃刊に伴い連載は4回で終了。「木下司=萩尾望都」という事実が隠されたまま、20年以上単行本になっておらず、この作品を読むこと自体難しい状況が続いていました。
(※なぜペンネームを使って発表したかは『ピアリス』の巻末インタビューをご参照ください)

 
月日は流れ、2016年春、東京・吉祥寺美術館にて大盛況で終了した「萩尾望都 SF原画展」では『ピアリス』の原画を多数展示。美麗イラストを目にしたファンから「読みたい!」というリクエストが多数寄せられ、今回の発売、そして「木下司=萩尾望都」であることが明らかにされる運びとなりました。

 

「萩尾望都 SF原画展」、2017年夏から全国巡回スタート

さらに「萩尾望都 SF原画展」は、2017年夏から待望の全国巡回もスタート。『ピアリス』掲載のイラストも多数展示されます。
現時点で2017年7月から2018年5月まで、新潟・兵庫・静岡・福岡での開催が決定しています。

 
【展覧会 概要】

●新潟会場:新潟市マンガ・アニメ情報館
新潟県新潟市中央区八千代2-5-7 万代シテイBP2・1F
会期 2017年7月15日(土)~9月3日(日)

●兵庫会場:神戸ゆかりの美術館
兵庫県神戸市東灘区向洋町中2-9-1
会期 2017年9月9日(土)~11月5日(日)

●静岡会場:佐野美術館
静岡県三島市中田町1-43
会期 2017年11月11日(土)~12月23日(土)

●福岡会場:北九州市漫画ミュージアム
福岡県北九州市小倉北区浅野2-14-5 あるあるCity 5階
会期 2018年3月17日(土)~5月20日(日)

★「萩尾望都 SF原画展」公式サイト:http://hagiomoto-sf.com/

 

『ピアリス』について

 
【内容紹介】
過去が見えるピアリス。未来が見えるユーロ。
幼い頃生き別れになった双子の数奇な運命の物語。
後のSF傑作マンガ『バルバラ異界』にも呼応する作品です。

 
【もくじ】
カラー口絵8ページ イラスト40点掲載
I  ユーロ  シモン修道院
II  ピアリス 「9×7」
III ユーロ   カルカーシュの予言者
IV ピアリス 青いリンゴの木
巻末特別企画 萩尾望都さんインタビュー「SF作家の木下さん、実は私でした」

 
【本文イラストより】

(C)萩尾望都/河出書房新社

(C)萩尾望都/河出書房新社

(C)萩尾望都/河出書房新社

(C)萩尾望都/河出書房新社

 

ピアリス
萩尾望都が90年代に「SF作家・木下司」の名前で執筆・発表した幻のSF小説『ピアリス』を初単行本化!
小説執筆と同時に描いた貴重な挿し絵イラストも40点掲載。

【巻末特別企画】
萩尾望都インタビュー「SF作家・木下司は私でした」

ピアリスがぼくのような目にあってませんように。決して決して、ぼくのような目にあってませんように。“ユーロ カルカーシュの予言者”より。願いに力があるのなら、あたしは一番にこのことを願おう。いつか、ユーロに会えますように。“ピアリス「9×7」”より。萩尾望都のSF世界。

 
【関連】
萩尾望都SF原画展 公式サイト Hagio Moto SF Exhibition

 


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