「2020年本屋大賞」ノミネート作が決定! 川越宗一さん、川上未映子さん、小川糸さん、横山秀夫さんら10作品
「全国書店員が選んだいちばん! 売りたい本」を決める本屋大賞の2020年度のノミネート作品が決定しました。
本屋大賞について
本屋大賞は、出版不況の中、「商品である本と、顧客である読者を最も知る立場にいる書店員が、売れる本を作っていく、出版業界に新しい流れをつくる、ひいては出版業界を現場から盛り上げていけないか」という趣旨で設立され、「NPO法人 本屋大賞実行委員会」が運営。書店(オンライン書店を含む)の書店員の投票によってノミネート作品および受賞作が決定されます。
そして今回、本屋大賞では一次投票を2019年12月1日より20201月5日まで行い、その集計の結果、上位10作品が「2020年本屋大賞」ノミネート作品として決定しました。
なお、1月21日より3月1日まで、ノミネート作品を対象に二次投票が行われ、4月7日に大賞作品が決定します。
2020年本屋大賞ノミネート10作(作品名五十音順)
<2020年本屋大賞ノミネート作品> ※敬称略
◎『線は、僕を描く』(砥上裕將/講談社)
◎『店長がバカすぎて』(早見和真/角川春樹事務所)
◎『夏物語』(川上未映子/文藝春秋)
◎『熱源』(川越宗一/文藝春秋)
◎『ノースライト』(横山秀夫/新潮社)
◎『むかしむかしあるところに、死体がありました。』(青柳碧人/双葉社)
◎『ムゲンのi』(知念実希人/双葉社)
◎『medium 霊媒探偵城塚翡翠』(相沢沙呼/講談社)
◎『ライオンのおやつ』(小川糸/ポプラ社)
◎『流浪の月』(凪良ゆう/東京創元社 )
線は、僕を描く 砥上 裕將 (著) 小説の向こうに絵が見える! 美しさに涙あふれる読書体験 両親を交通事故で失い、喪失感の中にあった大学生の青山霜介は、アルバイト先の展覧会場で水墨画の巨匠・篠田湖山と出会う。なぜか湖山に気に入られ、その場で内弟子にされてしまう霜介。それに反発した湖山の孫・千瑛は、翌年の「湖山賞」をかけて霜介と勝負すると宣言する。 |
店店長がバカすぎて 早見和真 (著) 「幸せになりたいから働いているんだ」 |
夏物語 川上 未映子 (著) パートナーなしの妊娠、出産を目指す夏子のまえに現れた、精子提供で生まれ「父の顔」を知らない逢沢潤―― 大阪の下町に生まれ育ち、東京で小説家として生きる38歳の夏子には「自分の子どもに会いたい」という願いが芽生えつつあった。パートナーなしの出産の方法を探るうち、精子提供で生まれ、本当の父を捜す逢沢潤と出会い、心を寄せていく。いっぽう彼の恋人である善百合子は、出産は親たちの「身勝手な賭け」だと言い、子どもを願うことの残酷さを夏子に対して問いかける。この世界は、生まれてくるのに値するのだろうか―。 |
熱源 川越 宗一 (著) 樺太(サハリン)で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフ。開拓使たちに故郷を奪われ、集団移住を強いられたのち、天然痘やコレラの流行で妻や多くの友人たちを亡くした彼は、やがて山辺安之助と名前を変え、ふたたび樺太に戻ることを志す。 樺太の厳しい風土やアイヌの風俗が鮮やかに描き出され、国家や民族、思想を超え、人と人が共に生きる姿が示される。 |
ノースライト 横山 秀夫 (著) 一家はどこへ消えたのか? 一級建築士の青瀬は、信濃追分へ車を走らせていた。望まれて設計した新築の家。施主の一家も、新しい自宅を前に、あんなに喜んでいたのに……。Y邸は無人だった。そこに越してきたはずの家族の姿はなく、電話機以外に家具もない。ただ一つ、浅間山を望むように置かれた古ぼけた「タウトの椅子」を除けば……。このY邸でいったい何が起きたのか? |
むかしむかしあるところに、死体がありました。 青柳 碧人 (著) 昔ばなし、な・の・に、新しい! |
ムゲンのi(上) 知念 実希人 (著) 展開も結末も予測不可能な超大作ミステリー!! 若き女医は不思議な出会いに導かれ、人智を超える奇病と事件に挑む。 眠りから醒めない謎の病気〈特発性嗜眠症候群〉通称イレスという難病の患者を3人も同時に抱え、識名愛衣は戸惑っていた。霊能力者である祖母の助言により、患者を目醒めさせるには、魂の救済〈マブイグミ〉をするしか方法はないと知る。愛衣は祖母から受け継いだ力を使って患者の夢の世界に飛び込み、魂の分身〈うさぎ猫のククル〉と一緒にマブイグミに挑む――。 |
medium 霊媒探偵城塚翡翠 相沢 沙呼 (著) すべてが、伏線――。 |
ライオンのおやつ 小川 糸 (著) 人生の最後に食べたいおやつは何ですか―― 33歳にして余命を宣告された雫は、瀬戸内にある島のホスピス「ライオンの家」で残りの日々を過ごすことを決める。 食べて、生きて、この世から旅立つ。 |
流浪の月 凪良 ゆう (著) あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人間を巻き込みながら疾走を始める。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。 |
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