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住野よるさん〈大人げない大人の恋と友情〉『告白撃』が刊行

住野よるさんが贈る、大人げない大人たちの青春再始動小説『告白撃』がKADOKAWAより刊行されました。

 

親友に告白されたい、そして失恋させたい――大人げない告白大作戦の開幕!

2015年に刊行された『君の膵臓をたべたい』以来、多彩な青春小説を生み出し、幅広い年代のファンを持つ住野よるさん。デビューから約9年が経ち、当時高校生・大学生だった読者たちは、現在20代半ばから30代の社会人になっています。

 
住野さんの最新作『告白撃』は、主要登場人物たち全員が社会人という大人の恋と友情の物語です。社会性を身につけ大人ゆえの割り切りや沈黙を覚えたこれまでの読者にも、常識を持ちつつ時にかなぐり捨てる登場人物たちが刺さる、大人のラブコメディです。

 
本作品の装画は、住野よるさん『青くて痛くて脆い』でも装画を手掛けたイラストレーターのふすいさんが担当。美しい朝焼けの街を歩く男女の後ろ姿は、二人の気のおけない関係を想像させ、どこか懐かしさと切なさも感じさせます。

 
【あらすじ】

親友に告白されたい。そして断りたい。
かけがえのない友情のため、罪深い大作戦が幕を開ける!

三十歳を目前に婚約した千鶴は、自分への恋心を隠し続ける親友の響貴に告白させるため、秘密の計画を立てていた。願いはひとつ。彼が想いを引きずらず、前に進めるようになること。

大人のやることとは到底思えないアイディアに呆れつつも学生時代からの共通の友人・果凛が協力してくれることになったが、〈告白大作戦〉は予想外の展開を見せ――。

ものわかりのいい私たちを揺さぶる、こじれまくった恋と友情!!

 

著者よりメッセージ

初めましての方は初めまして、知ってくださってる方はありがとうございます、住野よるです。この度、第十一作目となる『告白撃』を出版いたします。読み方は「こくはくげき」です。固いタイトルですが、エモいラブコメのつもりです。今作の特徴は、主要登場人物が全員約三十歳の大人であること、彼ら彼女らが到底大人とは思えない作戦を企てること、そして住野よる史上最も酒量の多い作品であることです。仕事の合間にゲームして音楽聴いていっぱい酒飲んでたまに友達と大事な話をして、自分達の未来を輝かしいものにしたいと笑顔で願う大人達の、ふざけてるように見えるけど真剣な奮闘を是非楽しんでもらえたら嬉しいです。

 

『告白撃』とa flood of circleの楽曲「Honey Moon Song」について

本作品の登場人物が特別な思い入れを持っている楽曲として、住野よるさんも偏愛するロックバンド・a flood of circleが2017年に発表した「Honey Moon Song」が登場します。

楽曲「Honey Moon Song」について、著者とa flood of circleボーカル・佐々木亮介さんよりコメントが寄せられています。

 
<著者・住野よるさんよりコメント>

登場人物達に出会う際、生み出すというよりは見つけるという感覚でいます。今作『告白撃』の有永千鶴とは、a flood of circleのライブ会場で出会いました。ストーリーが先に出来上がり、それからこんな経験をするのはどんな人物だろうと模索する日々の中、代々木公園で開催されたフラッドのライブを見に行きました。あの日の感覚を言葉にするとしたら、やっぱり見つける以外にないと思います。ライブ中にふと、千鶴が今、代々木公園に来ているような気がしたんです。フラッドの大ファンである彼女のことを急激に理解していくうちに、彼女ならきっと曲を仲間の前で口ずさむこともあるだろうと考えました。そこでフラッドに「うちの子が大好きなんですけど、作中で歌詞を出してもいいですか?」と訊いたら、快くOKをいただきました!ありがとうございます!!僕も千鶴と同じく、「Honey Moon Song」が大好きです。 

 
<a flood of circle ボーカル・佐々木亮介さんよりコメント>

昔彼は、a flood of circleの”月面のプール”という曲を聴きながら”よるのばけもの”を執筆したと聞いた。
僕は、彼自身のセルフタイトルのようなその小説を読んで、深夜のとある集合場所でだけ本音を曝け出せる、というイメージを得た。
代々木公園で初めて演奏した”Party Monster Bop”という曲にはそれが染み込んでいたと思う。
その代々木公園でのライブで、彼は新しい小説”告白撃”の登場人物のイメージを得た(見つけた)らしい。
“Honey Moon Song”が小説の中で鳴り響くなんて思いもしなかった。
未来のことは誰も知らない。
そしてまた新しいイメージを得ているところ。

住野くん、俺たち違う場所で、でもきっと同時に何かしでかしてやろうと蠢いてきたね。
何度物語が終わっても始め続けてくれてありがとう。
まだ生きてる訳だし。
行けるところまで行こうね。

 

著者プロフィール

住野よる(すみの・よる)さんは、高校時代より執筆活動を開始。2015年、デビュー作『君の膵臓をたべたい』がベストセラーとなり、累計部数は300万部を突破。2023年『恋とそれとあと全部』で第72回小学館児童出版文化賞を受賞

他の著書に『また、同じ夢を見ていた』『よるのばけもの』『か「」く「」し「」ご「」と「』『青くて痛くて脆い』、「麦本三歩の好きなもの」シリーズ、『この気持ちもいつか忘れる』『腹を割ったら血が出るだけさ』がある。乾杯するのが好き。

 

告白撃
住野 よる (著)

 
【関連】
住野よる『告白撃』特設サイト | カドブン

 


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