松下麻理緒さんの鮎川哲也賞佳作『毒殺倶楽部』が、なんと13年の時を経て刊行!
鮎川哲也賞佳作を受賞しながらも13年ものあいだ世に出ていなかった、松下麻理緒さんのミステリ『毒殺倶楽部』が、朝日文庫(朝日新聞出版)より刊行されました。
受賞者は麻見和史さん、佳作同時受賞者は似鳥鶏さんという、今や日本ミステリをけん引する作家たちを輩出した第16回鮎川哲也賞で佳作の栄冠を得ながらも、なぜか刊行されることなく“幻の受賞作”として眠っていた本作ががついに世に出ます。
◆逆転につぐ逆転に夢中になること間違いなし!
大学同期の山下香織と高野祐司は、サークルOB会の帰宅途中、道端で車に轢かれた遺体を発見する。殺されたのは『毒殺倶楽部』という小説でデビューした柏原壮という作家だった。
単なるひき逃げ事件と思われていたところ、柏原はデビュー作の登場人物たちに殺されたのではないかという噂が広がり始める。小説『毒殺倶楽部』は、毒に魅せられた5人のメンバーが定期的に集い、毒殺をテーマにした物語を披露していくというものだ。そして、そこで語られた殺害方法と、柏原の死亡状況が酷似しているというのだ。半信半疑に思っていた香織だが、毒殺倶楽部のメンバーと接触を図っていた祐司が突然行方をくらましてしまい……。
作中作中作という多重世界を舞台に、現実と虚構が交錯する、逆転につぐ逆転のラビリンス。一気読み必至の“幻の傑作ミステリ”!
毒殺倶楽部 (朝日文庫) 松下麻理緒 (著) 轢死した作家・柏原のデビュー作『毒殺倶楽部』。 |