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【日本推理作家協会賞】宇佐美まことさん『愚者の毒』、薬丸岳さん『黄昏』が受賞

第70回日本推理作家協会賞の受賞作が4月20日に決定しました。

 
「長編および連作短編集部門」は宇佐美まことさんの『愚者の毒』(祥伝社)が、「短編部門」は薬丸岳さんの『黄昏』(『ランティエ』2016年9月号)が、それぞれ受賞しました。

なお、「評論その他の部門」は”該当なし”となっています。

 
日本推理作家協会賞は、日本推理作家協会が主催し、毎年、その年に発表された推理小説の中で最も優れていたものに与えられる文学賞です。

 
【選考委員】〔敬称略〕

●長編および連作短編集部門
 あさのあつこ、逢坂剛、黒川博行、長岡弘樹、麻耶雄嵩

●短編部門・評論その他の部門
 大沢在昌、北方謙三、真保裕一、田中芳樹、道尾秀介

 
【候補作】〔敬称略〕

●長編および連作短編集部門
青崎有吾『ノッキンオン・ロックドドア』(徳間書店)
青山文平『半席』(新潮社)
宇佐美まこと『愚者の毒』(祥伝社)
角田光代『坂の途中の家』(朝日新聞出版)
竹本健治『涙香迷宮』(講談社)

●短編部門
池田久輝『影』(小説推理3月号)
井上真偽『言の葉の子ら』(小説すばる8月号)
白河三兎『旅は道連れ世は情け』(小説新潮5月号)
似鳥鶏『鼠でも天才でもなく』(野性時代6月号)
薬丸岳『黄昏』(ランティエ9月号)

●評論その他の部門
小野俊太郎『ドラキュラの精神史』(彩流社)
梯久美子『狂うひと――「死の棘」の妻・島尾ミホ』(新潮社)
戸川安宣・空犬太郎『ぼくのミステリ・クロニクル』(国書刊行会)
福田ますみ『モンスターマザー 長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い』(新潮社)
四方田犬彦『署名はカリガリ 大正時代の映画と前衛主義』(新潮社)

 
受賞者には、正賞として名入り腕時計を、副賞として賞金50万円が贈られます。贈呈式は5月29日午後6時より、第一ホテル東京「ラ・ローズ」にて開催。

 

愚者の毒 (祥伝社文庫)
一九八五年、上野の職安で出会った葉子と希美。互いに後ろ暗い過去を秘めながら、友情を深めてゆく。しかし、希美の紹介で葉子が家政婦として働き出した旧家の主の不審死をきっかけに、過去の因縁が二人に襲いかかる。全ての始まりは一九六五年、筑豊の廃坑集落で仕組まれた、陰惨な殺しだった…。絶望が招いた罪と転落。そして、裁きの形とは?衝撃の傑作!

 
【関連】
日本推理作家協会

 


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