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【第40回サントリー学芸賞】阿南友亮さん、君塚直隆さん、韓載香さん、京谷啓徳さん、真鍋昌賢さん、溝井裕一さん、島田英明さん、新居洋子さん、山本芳久さんが受賞

公益財団法人サントリー文化財団は、広く社会と文化を考える、独創的で優れた研究、評論活動をした人物に贈られる第40回サントリー学芸賞の受賞者・対象作品を発表しました。

 

第40回サントリー学芸賞は4部門で計9名の方が受賞!

第40回サントリー学芸賞の受賞者・対象作品は次の通りです。

 
■政治・経済部門

阿南友亮(あなみ・ゆうすけ)さん(東北大学大学院法学研究科教授)
『中国はなぜ軍拡を続けるのか』(新潮社)

君塚直隆(きみづか・なおたか)さん(関東学院大学国際文化学部教授)
『立憲君主制の現在 日本人は「象徴天皇」を維持できるか』(新潮社)を中心として

韓載香(はん・じぇひゃん)さん(北海道大学大学院経済学研究院准教授)
『パチンコ産業史 周縁経済から巨大市場へ』(名古屋大学出版会)

 
■芸術・文学部門

京谷啓徳(きょうたに・よしのり)さん(九州大学大学院人文科学研究院准教授)
『凱旋門と活人画の風俗史 儚きスペクタクルの力』(講談社)

真鍋昌賢(まなべ・まさよし)さん(北九州市立大学文学部教授)
『浪花節 流動する語り芸 ― 演者と聴衆の近代』(せりか書房)

 
■社会・風俗部門

溝井裕一(みぞい・ゆういち)さん(関西大学文学部教授)
『水族館の文化史 ひと・動物・モノがおりなす魔術的世界』(勉誠出版)

 
■思想・歴史部門

島田英明(しまだ・ひであき)さん(日本学術振興会特別研究員)
『歴史と永遠 江戸後期の思想水脈』(岩波書店)

新居洋子(にい・ようこ)さん(日本学術振興会特別研究員)
『イエズス会士と普遍の帝国 在華宣教師による文明の翻訳』(名古屋大学出版会)

山本芳久(やまもと・よしひさ)さん(東京大学大学院総合文化研究科准教授)
『トマス・アクィナス 理性と神秘』(岩波書店)

 
※各受賞者には賞金として200万円が贈られます。贈呈式は、12月10日に東京都内で開催。

※受賞者略歴、選評、選考経過、選考委員など詳細は、https://www.suntory.co.jp/news/article/13320-1.html をご覧ください。

 

サントリー学芸賞について

サントリー学芸賞は、1979年に創設。サントリーの創業80周年を記念して同年に設立されたサントリー文化財団が主催する学術賞です。

「政治・経済」「芸術・文学」「社会・風俗」「思想・歴史」の4部門に分かれ、毎年、前年1月以降に出版された著作物を対象に選考し、「広く社会と文化を考える、独創的で優れた研究、評論活動をされた方」を顕彰します。受賞者には、正賞として楯、副賞として200万円が贈呈されます。

 

中国はなぜ軍拡を続けるのか (新潮選書)
日本がいかに誠実な対応を取ろうとも、どれだけ経済的相互依存を深めようとも、中国共産党はこの先も軍拡を続けるし、いつか武力衝突に発展する可能性がある。それはなぜか―?人民解放軍の分析を長年にわたり続けてきた気鋭の中国研究者が、一党独裁体制における政軍関係のパラドックスを構造的に解き明かし、対中政策の転換を迫る決定的論考。

 
立憲君主制の現在: 日本人は「象徴天皇」を維持できるか (新潮選書)
日本の「象徴天皇制」をはじめ、世界43ヵ国で採用されている君主制。もはや「時代遅れ」とみなされたこともあった「非合理な制度」が、今なぜ見直されているのか?イギリス、北欧、アジアなど各国の立憲君主制の歴史から、君主制が民主主義の欠点を補完するメカニズムを解き明かし、日本の天皇制が「国民統合の象徴」であり続けるための条件を問う。「21世紀の帝室論」!

 
パチンコ産業史―周縁経済から巨大市場へ―
戦前以来の縁日娯楽はなぜ、30兆円産業となりえたのか。見過ごされてきた周縁経済の躍動を、ホール、メーカー、規制の動向からダイナミックに捉え、「地下経済」論を超えた等身大の姿を浮き彫りにする。産業が存続可能となる条件を新たな視点で照射し、日本経済論の盲点に迫った初の通史。

 
凱旋門と活人画の風俗史 儚きスペクタクルの力 (講談社選書メチエ)
古代の形に倣うように、ルネサンス期に甦る仮設建築の凱旋門。それは人市式における君主の壮麗な行列を迎える舞台として、またメッセージを伝える大道具として機能し、さらに「生きた人間による絵画」の展示を加えて、壮大な演劇的空間を作り出した。束の間の宮廷祝祭を彩った凱旋門と活人画は、その後、別々の道を歩む。国民国家の記憶装置としての凱旋門、上流社会の娯楽としての活人画、そして明治日本にも伝来し変容してゆく見世物としての歴史をたどる。

 
浪花節 流動する語り芸―演者と聴衆の近代
二〇世紀前半、文字による歴史の外で興隆した語りの芸術「浪花節」―口演からレコード、ラジオを媒体に名人、寿々木米若や二代目天中軒雲月等の演者とファンの織りなす社会状況を活写した大衆文化史。

 
水族館の文化史―ひと・動物・モノがおりなす魔術的世界
ひとが「魚を見ること」にはどんな意味が秘められているのか?古代の養魚池文化にはじまり、黎明期の水族館のユニークな展示、植民地支配とのかかわり、SF小説や映画の影響、第二次世界大戦中の苦難、展示のストーリー化、さらにはヴァーチャル・リアリティ技術とのハイブリッド化が進む最新の水族館事情など、古今東西の水族館文化を図版とともに概観、ガラスの向こう側にひろがる水の世界へいざなう。

 
歴史と永遠――江戸後期の思想水脈
過激なテロル、美しい詩、そして歴史叙述。近世日本の知識人は様々な企図を通して歴史に語り継がれたいと願った。そうした永遠性獲得願望の存在を指摘し、政治構想や時務策の次元だけでなく、論理化されない気分や情念の機微にまで分け入りながら、徂徠学から幕末志士へと至る新たな政治思想史の系譜を描き出す。

 
イエズス会士と普遍の帝国―在華宣教師による文明の翻訳―
カトリック拡大のため東方に渡った宣教師らが、巨大な清朝に見出したものは何か。中国古来の世界像や学術は、キリスト教の教義や勃興する科学と結びつくのか。共通言語から統治体制や歴史編纂まで、新たな帝国像を描き出した18世紀のアミオを軸に、「文明の翻訳」の実相を捉える力作。思想のグローバルヒストリー。

 
トマス・アクィナス――理性と神秘 (岩波新書)
西洋中世において最大の神学者であり哲学者でもあるトマス・アクィナス(一二二五頃‐一二七四)。難解なイメージに尻込みすることなく『神学大全』に触れてみれば、我々の心に訴えかけてくる魅力的な言葉が詰まっていることに気づく。生き生きとしたトマス哲学の根本精神の秘密を、理性と神秘の相互関係に着目して読み解く。

 
【関連】
第40回 サントリー学芸賞決定 2018年11月16日 ニュースリリース サントリー

 


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